1999 Fiscal Year Annual Research Report
金属酸化物および硫化物の気相クラスター担持による触媒活性メカニズムの研究
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11640512
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| Research Institution | Keio University |
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Principal Investigator |
中嶋 淳 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30217715)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 敦 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30217715)
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| Keywords | 金属酸化物 / 有機金属錯体 / ナノクラスター / 担持材料 / 希土類金属 / 遷移金属 / 触媒 |
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| Research Abstract |
金属酸化物は、触媒あるいは担体として触媒化学の中で幅広く実用化され、一方、金属硫化物は酸化物よりも構造変形しやすく、有機分子などとの親和性が高いことが特徴である。本研究では、新たな金属酸化物および硫化物ナノクラスターの気相合成法の開発とともに、遷移金属のみならず希土類金属元素についても複合ナノクラスターの構造と反応ダイナミクスを明らかにすることを目的とし、さらに、これらの選択的蒸着を通じて新奇な触媒反応性を有するクラスター担持材料への展開を目指している。本年度はこの目的を達成するために以下のような観点から実験を行ない、成果を得ている。(1)金属原子を有機分子配位子で孤立化させるとともに保護して、金属原子の機能を最大限に活用することを目指して、さまざまな有機金属錯体を気相中で生成させることに成功した。(2)気相クラスターを用いた担持材料を創製するために、温度制御可能な極低温基板部を有する蒸着真空装置を設計・製作した。特に、有機金属錯体では1次元多層フェロセンの生成を行ない、ラジカル配位子による複数の金属原子の孤立化に初めて成功した。今後はこの錯体自身の機能とともに金属原子の電子スピン状態の評価が極めて重要であり、担持材料の装置が有効になると期待される。また、金属原子を希土類元素にまで拡張してその酸化物を生成させたところ、ユウロピウム(Eu)とイッテルビウム(Yb)以外の希土類元素で+3価の酸化数のクラスターが優先的に生成されることがわかった。次年度は、これらの知見を踏まえた有機配位子の選定と、生成効率の向上を計り、担持材料の生成への展開を行なう。本年度は、担持基板の温度制御のために温度コントローラーを設備備品として購入した。
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[Publications] Ken Miyajima: "Charge Distributions in Multiple-Decker Sandwich Clusters of Lanthanide-Cyclooctatetraene:Application of Na Atom Doping"Chemical Physics Letters. 306巻5,6号. 256-262 (1999)
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[Publications] Bruno Palpant: "Photoelectron Spectroscopy of Sodium-coated C_<60> and C_<70> Cluster Anions"Physical Review B. 60巻7号. 4509-4512 (1999)
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[Publications] Michael A.Duncan: "Photoelectron Spectroscopy of Coronene and Coronene Cluster Anions"Chemical Physics Letters. 309巻1,2号. 49-54 (1999)
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[Publications] Satoshi Nagao: "Pyramidal Structures of Lanthanide-C_<60> Clusters(Ln_n(C_<60>)m:Ln=Eu and Ho)"Journal of Physical Chemistry A. 103巻45号. 8909-8914 (1999)
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[Publications] Yuichi Negishi: "Photoelectron Spectroscopy fo Tin and Lead Cluster Anions:Application of Halogen Atom Doping Method"Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena. 106巻2,3号. 117-126 (2000)
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[Publications] Atsushi Nakajima: "A Novel Netwark Structure of Organometallic Clusters in Gas Phase"Journal of Physical Chemistry A. 104巻2号. 176-191 (2000)
