2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640602
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
原田 忠夫 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60029957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 知子 龍谷大学, 理工学部, 助手 (10319494)
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Keywords | 超臨界アルコール / ニトロ化合物 / アルデヒド / ケトン / α,β-不飽和アルデヒド / 水素化 |
Research Abstract |
超臨界流体を利用するプロセス開発が注目を集めている。超臨界流体中においては,臨界点から離れた通常の溶媒中では起こらない特異な反応の進行が期待される。本研究では超臨界アルコールが関与する有機化学反応の探索を行っている。昨年度は,炭素-炭素二重結合のヒドロキシメチル化およびカルボン酸のエステル化の一般性の拡張を行った。 本年度は,超臨界アルコール中におけるニトロ化合物,アルデヒド,ケトンの反応について検討した。なお,超臨界アルコールとしては,主としてメタノールと2-プロパノールを使用した。 1.ニトロ化合物 ニトロベンゼンは,超臨界アルコール中においてN-モノアルキルアニリンへと変換された。またニトロアルカンの場合には,-CH2N02→-CN→-COORの反応が進行し,ニトリルおよびエステルの生成が観測された。α水素の有無によって,生成物が異なるものと思われる。 2.アルデヒド,ケトン アルデヒド・ケトン共に超臨界2-プロパノール中で水素化され高収率で対応するアルコールに変換された。α,β-不飽和アルデヒドの場合には高い選択率でα,β-不飽和アルコールに変換された。超臨界メタノール中ではアルコールへの水素化以外にアルドール反応の進行が推定された。また,超臨界2-プロパノール中における水素化は,超臨界メタノール中におけるよりスムーズに進行した。
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