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2000 Fiscal Year Annual Research Report

新しい高周波分光法によるポリオール高分子中の水の状態分析

Research Project

Project/Area Number 11640615
Research InstitutionKanagawa University

Principal Investigator

杉谷 嘉則  神奈川大学, 理学部, 教授 (80015552)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松本 潔  旭硝子, 中央研究所, 主幹研究員
西本 右子  神奈川大学, 理学部, 助手 (70241114)
天野 力  神奈川大学, 理学部, 教授 (20017445)
Keywordsポリエチレンオキシド / PEO / 高周波分光 / 束縛水 / 水 / 高分子
Research Abstract

ポリエチレンオキシド(PEO)は水溶性であるが、種々の有機溶媒にも溶解するポリエーテルであり、工業的用途の多い高分子である。PEOの親水性はほとんどエーテル酸素上に存在する2つのlone pairに依存し、直接の水和はエチレンオキシド(EO)1ユニット当たり2分子の水付加で充足される。PEOに水を添加した時の水分子の束縛状態は、EO:H_2O=1:2前後で大きく変化するものと考えられる。本研究では、PEO中の水分率を変化させ高周波分光測定を行い、PEO中に束縛された水の状態変化について検討した。
測定によれば高周波分光スペクトルはEOモル分率の増加により、周波数は高周波側へ、吸収強度は弱くなる傾向が見られた。周波数および強度変化の特徴から、EOモル分率の変化に対してPhase1〜4に区分できると考えられる。(a)Phase1(水分率1.0〜1.25)では水は水同士の会合はほとんど生成せず、EOに強く束縛された状態となっている。(b)Phase2(水分率1.25〜2.0)では、水はEOに束縛されつつも水同士で水素結合をしてクラスターを形成し始めている。(c)Phase3(水分率2.0〜10.0)ではPEOによる水の束縛よりも水分子同士の会合生成が主に行われ、自由水に近い水の割合が徐々に増加していく。(d)Phase4(水分率10.0〜)になると、水添加による束縛状態変化がほとんど起こらず、自由水に近い状態となる。これらはNMR測定結果からも示唆される。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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