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1999 Fiscal Year Annual Research Report

高い尿素合成能を有するハゼ科魚類の尿素合成機構に関する分子生物学的研究

Research Project

Project/Area Number 11640679
Research InstitutionWakayama University

Principal Investigator

岩田 勝哉  和歌山大学, 教育学部, 教授 (10031816)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 溝口 和子  和歌山大学, 教育学部, 教務職員 (80281145)
Keywordsオルニチン・尿素回路 / アベハゼMugilogobius abei / 尿素合成能 / (CPSIII)CPSIIImRNAの発現 / カルバミル燐酸合成酵素 / 筋肉 / 皮膚 / 鰓
Research Abstract

真骨魚類のオルニチン・尿素回路(OUC)の活性は一般に極めて低く、この回路を経て多量の尿素合成を行う真骨魚類は世界で3例しか報告されていない。我々の研究では高い尿素合成能を持つハゼ科の魚類、アベハゼMugilogobius abeiを発見することができた。(ハゼ亜目では世界初)。この魚の高い尿素合成の機構を明らかにすることが本研究の主要な目的である。アベハゼの組織から mRNA を抽出した後、First strand cDNA を合成した。次に、ニジマスやオオクチバスで既に明らかにされているOUCの鍵酵素であるカルバミル燐酸合成酵素(CPSIII)のシークエンスを基にプライマー(センス及びアンチセンス)を作成し、これらのプライマーと上記cDNAを用いてPCRを行い、両プライマーに挟まれた領域のPCR産物を得た。このPCR産物のシークエンスを調べると、オオクチバスやニジマスのCPSIIImRNAに対応する領域のシークエンスと80%以上の相同性が確認された。アベハゼ各組織のCPSIIImRNAの発現の有無を調べるために、同様な操作をさまざまな組織から抽出したmRNAを用いて行った。これによると興味深いことに。アベハゼでは筋肉、皮膚、鰓にCPSIIImRNAの発現が見られたが、肝臓、腸、脾臓では認められなかった。上記のような分子生物学的手法に加えて、各組織のOUCに関わる酵素活性についても検討を行ったが、筋肉、皮膚、鰓ともに尿素回路に関わる全ての酵素活性が検出された。真骨魚類では筋肉が尿素合成に関与することについては約2例の報告があるが、鰓や皮膚までもが尿素合成に関与することを明らかにしたのは世界で初めての発見である。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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