1999 Fiscal Year Annual Research Report
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11640698
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
出口 博則 広島大学, 理学部, 教授 (60117017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 富美夫 広島大学, 理学部, 助手 (60244290)
峰雪 芳宣 広島大学, 理学部, 助教授 (30219703)
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Keywords | コケ植物 / 系統 / 比較形態 / セン類 / タイ類 / 分子系統 / 免疫抗体法 / 共焦点走査型顕微鏡 |
Research Abstract |
セン類の材料としてセキルゴケ目Buxbaumiales,シッポゴケ目Dicranales,センボンゴケ目Pottialesの生鮮資料収集を野外調査(高知県)によって収集した.併せて頂生セン類やタイ類の材料の収集も行った.これらの生鮮資料の分子系統解析(分担:出口)のための試料調整を作業員を動員して行い,順次シークエンスを行い系統的解析を進めている.この一部は既に予報的に論文として公表した(Tsubota et al.1999).ここでは,これまで科の所属が議論されていたカガミゴケ属Brotherellaがハイゴケ科Hypnaceaeに置くよりもハシボソゴケ科Sematophyllaceaeに置くのが妥当であるという分子系統樹を得た.また,ハイゴケ属が多系統であることが明らかになった.比較形態学的研究(分担:峰雪,山口)として,免疫抗体法と共焦点レーザ顕微鏡の観察を行い,タイ類の細胞分裂に見られる核分裂と色素体の分裂の挙動を中心とした特徴からタイ類のケゼニゴケ属Dumortieraの系統について再検討を行った.その結果,前減数分裂時期にケゼニゴケ属が単色素減数分裂を行い,将来の胞子四分子領域に色素体が分配されてから,さらに色素体の分裂が続行し,その後に減数分裂が進行するという結果を得た.これはタイ類で一般的にみられる多色素体減数分裂とセン類やツノゴケ類,シダ植物のヒカゲノカズラ類に見られる単色素体減数分裂との接点に位置するコケの系統群であること示唆するものである.現在,これらの新奇発見を論文にとりまとめた(Shimamura et al.2000).また,精子形成の研究をマキノゴケ属Makinoaについておこない,他のコケ植物との比較を進めている.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Itouga,M.: "Allozyme variability within and among populations in the liverwort Conocephalum Japanicum(Marchantiales,Hepaticae)"Hikobia. 13・1. 89-96 (1999)
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[Publications] 嶋村正樹: "ヤワラゼニゴケの新産地と弾糸の観察"蘚苔類研究. 7・8. 264-265 (1999)
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[Publications] Itouga,M.: "Genetic differentiation within sibling species of Conocephalum conicum(Marchantiales,Hepaticae)"Bryol Res.. 7・8. 249-256 (1999)
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[Publications] Tsubota,H.: "A preliminary phylogeny of Hypnales(Musci)as an inferred from chloroplast rbcL sequence data"Bryol.Res.. 7・8. 233-248 (1999)
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[Publications] Shimamura,M.: "Behavior of plastid and plastid DNA during spermiogenesis in Dumortiera hirsute"Bryol.Res.. 7・7. 201-204 (1999)
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[Publications] Shimamura,M.: "Monoplastidic meiosis in Dumortiera hirsute(Bryophyta;Marchantiales)"J.Hattori Bot.Lab.. 88(in press). (2000)