1999 Fiscal Year Annual Research Report
カラーホログラフィによる3次元空間表示デバイスの開発とその応用
Project/Area Number |
11650044
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保田 敏弘 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50013181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟辻 安浩 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (80293984)
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Keywords | ホログラフィ / カラーホログラム / 3次元画像 / 3次元表示デバイス / 色再現 |
Research Abstract |
本研究は、真迫感のあるシャープなカラー像が得られるホログラムを利用した表示デバイスを開発し、空間に浮遊する3次元画像の表示システムを実現することを目的としている。本年度は、そのための理論的解析とホログラム設計用シミュレータの開発を行った。 1.再生像の画質及び色再現に関する解析 我々が提案したスリットを用いて記録するリップマンホログラムにおいて、再生像の解像力を理論的に解析し、その結果を実験によって確かめた。従来のリップマンホログラムに比し、垂直方向には数倍の解像力(典型的にはホログラムから15cm離れた位置で1本/mm)が得られることがわかった。その結果はAppl.Opt.に投稿中である。また、観察位置がスリット像位置から変化した場合のホログラム面での色変化をCIE表色系を用いて解析し、色再現性を評価した。この結果は今年の「3次元画像コンファレンス」および「The International Holography Conference 2000」で発表の予定である。 2.ホログラム設計用シミュレータの開発 理論解析に基づき、使用目的に応じた最適な表示システムを得るためには、ホログラムの設計と評価が必要となる。そのために、ホログラムの解析、設計、学習の支援を目的としたシミュレータを開発した。本シミュレータには、基本特性を解析するための再生特性解析機能と、結像を評価するための結像機能が実装されている。結像特性では光線追跡法により評価し、また波面収差を求め、その収差を利用した設計も可能である。本シミュレータの開発については、その一部を昨年の「Optics Japan'99」で発表し、今年の「光学シンポジウム」および「OFD2000」でも発表する予定である。
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