1999 Fiscal Year Annual Research Report
次世代極短波長光の光学素子評価のための点回折干渉系に関する研究
Project/Area Number |
11650048
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
格内 敏 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (10101130)
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Keywords | 点回折干渉系 / 球面波 / 超精密形状計測 / 縞走査 / 光ファイバー |
Research Abstract |
近年、シンクロトロン放射光の高輝度で極短波長な光を利用した技術革新が活発に進められている。このような光を自由に操るには、従来の可視光に比べて2桁以上の高い表面形状を持つ光学素子の製作と、その評価技術の研究開発が急務であり、従来にない光の限界の光学系を構築する必要がある。本研究では超高精度な計測法を実現するために、シンプルな部品構成からなる点回折干渉系を構築して測定誤差要因を検討し、最適な光学システムを構築することを目的としている。点回折干渉系では、微細なピンホールの点回折からの理想的な無収差球面波を基準波面として、被測定物からの波面と干渉させて超精蜜に形状測定を行なう。また干渉縞解析には縞走査の技術を併用することにより高精度解析が可能となる。 本年度は、主に光学システムの構成部品に必要な性能と最適な光学配置の検討を行った。光学系の全体構成としては、光源部、縞走査部、点回折光発生部、干渉縞記録および縞解析部からなる。測定部分を小型化することにより干渉計センサーとしての利用を考え、点回折光はシングルモードファイバコア径から出射する方法を用いた。縞走査にはPZTを用いるが、点回折発生部と分離することにより振動の影響を小さくした。また縞走査は5ステップとすることによりシフト誤差を小さく取り込み時間を短くした。CCDカメラの非線形、位相取り込みタイミング誤差、周囲温度、空気擾乱などの環境変化の影響等については、今後の実験を通して誤差要因を総合的に比較検討して、最適な光学システムの構築を目指す。
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