2000 Fiscal Year Annual Research Report
次世代極短波長光の光学素子評価のための点回折干渉系に関する研究
Project/Area Number |
11650048
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
格内 敏 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (10101130)
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Keywords | 点回折干渉系 / 球面波 / 超精密形状計測 / 縞走査 / 光ファイバー |
Research Abstract |
本研究は次世代の極短波長光に利用される光学素子等が評価できる超高精度な計測を実現するために、シンプルな部品構成からなり測定誤差が極力小さくできる点回折干渉系を構築することを検討した。極短波長光(波長10〜15nm)を自由に操るには、従来の可視光(波長400〜750nm)とは異なって反射光学系が必要であり、その表面形状精度が可視光に比べて2桁以上を持つ加工とその評価技術が必要となる。表面形状が理想の形状に近づくにしたがい、それを評価する測定基準レベルと計測技術の向上が求められる。微小領域の測定技術には、走査プローブ顕微鏡による評価方法がほぼ確立しているが、比較的大きな面積の形状測定技術としては、測定基準面と被検物とを比較する干渉系を構築することが必要である。 点回折干渉法では、光源の波長近くの微小な開口から光が回折すると、理想的な球面波(真球)が発生することを利用する。すなわち、この球面波を測定基準面に選ぶことにより、究極の測定精度の評価が可能となる。本研究では光源に可視光を用い、光ファイバーの微小開口と干渉縞の読み取りに縞走査技術を組み合わせた点回折干渉系を構築した。以下に得られた知見を示す。 1)測定基準面としての球面波は、シングルモード光ファイバーコアから得ることが可能である。 2)光ファイバーを用いるので、測定部がコンパクトで自由度の高い光学システムが構築可能である。 3)干渉縞の読み取りに縞走査技術を用いることにより、高精度測定が可能である。 4)市販の鏡面を測定した結果、数nmの測定精度が得られた。
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