2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650070
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
柳瀬 眞一郎 岡山大学, 工学部, 教授 (20135958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 源太 愛媛大学, 工学部, 助教授 (50214672)
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Keywords | 混相流 / 渦の微細構造 / 熱・物質輸送 / 熱塩対流 / 気泡 / 可視化 / 高精度差分法 / 高速画像解析 |
Research Abstract |
平成12年度は前年度に完成した基礎的な装置、数値計算コードを利用して実際的な計算を開始した。最初に研究代表者による数値的研究の成果を述べる。高精度差分コードにより、立方体箱内の熱塩対流に対する数値計算を行い、臨界条件を調べた。最初に、塩効果を加えない条件下で計算を行い、臨界レイリー数を求めた。結果は、過去の別の方法による理論計算と矛盾がないもので、この様な計算の成功例は過去にはなかった。この成功を根拠として塩効果を入れた熱対流の数値計算を行い、塩レイリー数1000に対する臨界レイリー数を求めた。著しい塩効果として、臨界点以下では攪乱が、振動しながら減衰することがわかった。しかし、臨界点以上では、振動は観測されなかった。続いて、気泡と熱の効果が共に存在する場合の計算コードを作成し、特に、境界条件の検討を行っている。近いうちに、計算結果が出る予定である。また、渦構造は、時間と共に変化し、対称性が変化することがわかった。つまり、初期の対称性のある状態から、時間経過と共に、対称性のない渦構造が発達する様子が見られた。一方、研究分担者による実験的研究では、気泡を混入したシアー流の実験装置によって、多くの研究成果が得られている。矩形管内流の一つの辺に高い振動数の振動を加えることによって流れの中に多量の気泡を混入し、流速を測定した。精密なLDV測定を行うことによって、初期の測定で見られた異常な逆流が、実は、測定誤差であることがわかり、正常な流速分布が測定できた。今後は、気泡と流れのダイナミックな相互作用を解明していく予定である。
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[Publications] 高見,柳瀬,丸山,荒木: "旋回かく乱による曲がり管内乱流の抵抗減少"日本機械学会論文集B編. 66巻644号. 997-1003 (2000)
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[Publications] 田中,木田,柳瀬,河原: "Zero-absolute-vorticity state in a rotating turbulent shear flow"Physics of Fluids. Vol.12. 1979-1985 (2000)
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[Publications] 河原,木田,柳瀬,田中: "Energy dissipation in spiral vortex layers wrapped around a diffusing straight vortex tube"Proceedings of the Eighth European Turbulence Conference, Barcelona, Spain 27 June-30 June 2000, CIMNE 2000. 733-736 (2000)
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[Publications] 河原,鎌田: "正方形断面管路内乱流の角領域における渦構造"日本機械学会論文集B編. 66巻643号. 729-737 (2000)
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[Publications] 河原,木山,八木: "一様剪断流中の直線渦管まわりの渦度伸長とエネルギー散逸"日本機械学会論文集B編. 66巻646号. 1325-1333 (2000)