1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650094
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
今井 康文 長崎大学, 工学部, 教授 (50039682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本村 文孝 長崎大学, 工学部, 助手 (40274625)
才本 明秀 長崎大学, 工学部, 助教授 (00253633)
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Keywords | 非定常熱応力 / 3次元き裂 / 熱応力割断 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
実験に使う厚板のガラスブロックを想定し,解析領域がL×W×bの直方体の3次元非定常熱応力場を20節点アイソパラメトリック要素と要素毎のユニット消去法を用いた有限要素法により解析した.その結果, 1 点加熱や,円形領域過熱より,表面(x-y面)内にx軸に沿ったH×Vの帯状加熱源を置き,端面(y-z面)の初期傷からき裂を発生・進展させる方法が加工面から有効である. 2 σ_yが引張りになる領域は加熱帯幅Vにほとんど依存せず,端面近傍で高い引張り応力が発生する. 3 発生熱応力σ_yを最高到達温度T_<max>で除した値は加熱時間が短いほど大きくなるので,温度上昇を押えて割断加工をするためには,大量のエネルギを短時間に注入する割断法が効果的である. 4 無次元加熱時間κt/b^2=0.1では,加熱帯幅Vが狭いほど表面近くで応力が高くなるが,内部では逆に帯幅が広いほうが高い.板厚全体にわたって一様に高い応力σ_yを発生する加熱帯幅はV/W=0.05〜0.1である. 5 加熱帯長さHについては,H=Lでは端面でのσ_yが表面近傍で落込む.H/L=0.9〜0.95と加熱領域が端面近くに及ばないようにすると,表面近くでのσ_yの落込みがなくなる. 6 加熱は1面だけでなく,表裏2面を同時に行うとσ_y/T_<max>の値はほぼ2倍になる. 7 き裂が端面からほぼ中央まで板厚全体に一様に入った状態では,板表裏面近くで応力拡大係数が負になる.このことから板厚中央部に比べ板表裏面近傍のき裂進展が遅れることが予想される. 次年度はガラスブロックを試験片にして,帯状加熱による割断実験を行い,解析結果を確認する計画である.
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