1999 Fiscal Year Annual Research Report
機能性不均質材料の形態設計と材料設計に関する併合システムの構築(遺伝的アルゴリズムとセルラ・オートマトンを併用した構造最適化問題)
Project/Area Number |
11650097
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
谷川 義信 大阪府立大学, 工学部, 教授 (30081219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 隆介 大阪府立大学, 工学部, 助手 (70234135)
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Keywords | 弾性解析 / 不均質材料 / 形状最適化問題 / 材料組成最適化問題 / 遺伝的アルゴリズム / セルラ・オートマトン |
Research Abstract |
本年度当初の研究実施計画に基づき、解析モデルとして厚肉および薄肉の中空球を取上げ、非一様な外力および熱負荷が作用する場合(2次元の軸対称問題)を想定した。さらに、不均質な材料特性として、中空球の半径方向と円周方向に関して、2次元的に変化する場合を解析対象とした。このような2次元的に物性値が変化する場合の等温弾性問題および熱弾性問題については、解析的に解を求めることが極めて困難である。そこで、半径方向および円周方向に関する不均質特性を任意に表すためのパラメータを導入し、半径方向および円周方向に関する不均質特性が連続関数で表されるという制約条件の下で、上記の中空球に対する軸対称問題を有限要素法を用いて解析した。 まず、任意の不均質パラメータを固定したときの順問題解析を行った。これらの数値計算結果を得た後、次に、順問題解析の場合と同様な有限要素法を用いた解析法に、非線形計画法を併用し、上記の半径方向および円周方向に関する不均質パラメータを目的関数として、材料組成最適化問題を取り扱った。本研究で取り扱った材料組成最適化問題では、不均質材料の引張強度(あるいは圧縮強度)が材料組成により異なるため、これらを推定し、中空球の各部に生じる相当応力と引張強度(あるいは圧縮強度)との比を応力比と定義し、この応力比の最大値を最小化する最適化問題として取り扱った。数値計算の結果、目的とする解析結果が得られたと言える。 さらに、現在、中空球の半径方向と円周方向を有限個の要素に分割し、各要素の材料組成が独立に与えられる場合を想定し、上述の最大応力比を最小とする材料組成最適化問題を、遺伝的アルゴリズムを用いた解析方法について試みている。しかし、この問題については、汎用のFEMプログラムと、独自に作成した遺伝的アルゴリズムのプログラムとの受け渡しの点で問題があり、数値計算結果を得るに至っていないが、目下、解決のために検討中である。 なお、上記の研究成果については、口頭発表ならびに学術論文として発表の準備を進めている段階である。
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[Publications] 谷川義信: "不均質材料に対する三次元熱弾性問題の定式化とその厚板への適用"日本機会学会論文集(A編). 65巻633号. 1018-1024 (1999)
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[Publications] Y.Tanigawa: "Derivation of Systems of Fundamental Equation for A Three-Dimensional Thermoelastic Field with Nonhomogeneous Material Properties and Its Application to Semi-Infinite Body"Journal of Thermal Stresses. Vol.22,No.7. 689-711 (1999)
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[Publications] R. Kawamura: "Multipurpose Optimization Problem on Material Composition for Thermal Stress Relaxation Type of Functionally Graded Circular Plate Using Genetic Algorithm"Proc. 3^<rd> International Congress on Thermal Stresses (Krakow,Poland). 479-482 (1999)
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[Publications] Y. Ootao: "Optimization of Material Composition of FGM Hollow Circular Cylinder under Thermal Loading : A Neural Network Approach"Composite, PartB:Engineering. Vol.30. 415-422 (1999)
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[Publications] Y. Ootao: "Optimization of Material Composition of Nonhomogeneous Hollow Sphere for Thermal Stress Relaxation Making Use of Neural Network"Computer Methods in Applied Mechanics and Engineering. Vol.180. 185-201 (1999)
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[Publications] Y. Ootao: "Optimization of Material Composition of Functionally Graded Plate for Thermal Stress Relaxation Using Genetic Algorithm"Journal of Thermal Stresses. (in press). (2000)