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2000 Fiscal Year Annual Research Report

走査型プローブ顕微鏡内引張り試験装置の開発によるDLC/パーマロイ薄膜の物性評価

Research Project

Project/Area Number 11650107
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

田中 武司  立命館大学, 理工学部, 教授 (10029209)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 磯野 吉正  立命館大学, 理工学部, 助教授 (20257819)
Keywords薄膜 / ヤング率 / 引張り試験 / 原子間力顕微鏡 / シリコン / Diamond-like Carbon
Research Abstract

本研究では,走査型プローブ顕微鏡内引張り試験装置を新開発するとともに,単結晶シリコン(Si)薄膜,ダイヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜,パーマロイ薄膜に対するマイクロ引張り試験を実施し,同薄膜材料の機械的特性評価を行った.具体的には,これまで引張り法における欠点であった歪み測定を,SPMに設置されているAFM機能を用いることにより高精度に実施し,ヤング率を直接測定する手法を確立した.本研究で開発した引張り試験機は,微小送り用PZTアクチュエータ,PZTハウジングケース,小型ロードセルおよび作動変位計を用いて構成している.とくに,既存のAFM装置寸法の制約上,アクチュエータ自体を試験片軸上に設置することが極めて困難であったため,新たにヒンジ構造を有するハウジングケースを提案する事により,この種の問題を解決することに成功した.
試験片軸方向が[110]方向を有する単結晶Si試験片に対して,AFM引張り試験を実施した結果,ヤング率160GPaを得た.バルクSiの[110]方向のヤング率が169GPaであることから,高精度にひずみ測定が実施されたと言える.また,引張り強度は平均500MPaを示し,バルクSiの約2〜4倍であった.一方,DLC薄膜の引張り試験の結果,ヤング率は80〜100GPaを示した.ナノインデンテーション法から算出したヤング率についても100GPa程度であることから,本研究で開発したAFM引張り試験装置でも高精度にヤング率測定できることが確認された.しかしながら,MFM機能を用いたパーマロイ薄膜の試験では,磁区測定には成功したものの,成膜条件の不具合から詳細なデータは得られなかった.同薄膜の機械的特性および,機械的特性が磁気特性に及ぼす影響については,今後の課題として継続研究する予定である.

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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