1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650108
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
林 武文 関西大学, 総合情報学部, 助教授 (90268326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妹尾 允史 三重大学, 工学部, 教授 (40023147)
松室 昭仁 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80173889)
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Keywords | 弾性係数 / 共振法 / 非破壊検査 / 固有振動数 / 計測システム / 可視化 / 振動モードの固定 |
Research Abstract |
本研究の目的は、3次元共振法による弾性係数計測システムを開発し、金属材料からセラミックスや複合材料に及ぶ広範囲の材料に対して、短時間で高精度の弾性係数の計測を可能とすることにある。今年度は、全体のシステム構成とユーザーインタフェースに関する検討を行い、システムを「固有振動数の計算モジュール」、「固有振動数の計測モジュール」、「制御および弾性係数計算モジュール」に3分割して開発に着手した。固有振動数の計算モジュールは、大型計算機上で開発された円柱体と立方体の固有振動解析プログラム(レーレーリッツ法に基づく)をパソコンに移植し、固有振動数計測モジュールからのデータを受け取り、リアルタイムの弾性係数計測を可能とした。試験片形状は、従来の円柱と立方体に加えて、新たに球状の試験片(ボールベアリング)に対してもプログラムの開発を開始した。固有振動数の計測モジュールは、シリアルインタフェースを介して、パソコンからの測定器(スペクトルアナライザ)の制御とデータ取り込みが可能であることを確認した。制御および弾性係数計算モジュールは、モードの欠落やスプリットをデータの確信度として捉え、最小二乗計算を行う自動同定方法とGUIを用いてモード同定を対話的に行う方法の両方について検討を加えた。また、対話的なモードの同定を支援する目的で、3次元CGを用いた振動モードの可視化プログラムを開発した。振動モードの可視化は、固有振動数測定時の試験片の支持方法や振動モードの同定作業を支援する上で効果がある。次年度は、振動モードの同定方法の検討を継続し、モジュールを統合したシステム構築を進めるとともに、各種材料の弾性係数の計測を実際に行い、システムの完成度を上げてゆく。
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