2001 Fiscal Year Annual Research Report
軸受け材料,圧延ロール材料等の転がり疲労特性のモードII疲労特性による評価
Project/Area Number |
11650111
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Research Institution | Nakanihon Automotive College |
Principal Investigator |
高 行男 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 教授 (80141399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 昭夫 名古屋大学, 工学部, 名誉教授 (60022993)
小川 武史 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (50167318)
加藤 康世 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 講師 (90259292)
井藤賀 久岳 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 助手 (70310539)
長谷川 達也 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 講師 (30300156)
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Keywords | 転がり疲労 / モードII疲労 / 疲労き裂試験方法 / 高炭素クロム軸受鋼 / ニッケルクロモリブデン鋼 |
Research Abstract |
本研究の目的は,同一材料を用いた転がり疲労試験とモードII疲労き裂進展試験の両者を、鋼材やアルミニウム合金を含めた種々の材料について行い、転がり疲労特性とモードII疲労き裂進展との関係を明らかにすることである。 初年度においてはモードII疲労き裂進展試験を行うための主要装置を製作し,昨年度はモードIIこよるき裂を進展試験を試みたが,共同研究者の一人が行ったSUJ2材の場合と異なりモードIIでき裂を進展させるために設定すべき条件について検討課題が残った.そこで,本年度はこうした問題点を解決し,最良の設定条件を得るために様々な実験を試み,一部の材料に限られるがモードII疲労き裂進展試験による疲労き裂進展特性を得ることができた.特に,アルミニウム合金A2017-T3については,共同研究者の一人がこれまでにCT試験片によるモードI疲労き裂進展試験に関する実験結果を得ているので,モードIとモードIIのそれぞれの場合における疲労き裂進展特性の比較検討を行い,また破面観察からもモードIIの場合にはモードIの場合によく報告されているストライエーション形成と異なる破壊機構によってき裂が進展することが明らかとなった.一方,鋼材についてはSKD材のようにき裂を開口させるための静的なモードIの与え方によってき裂の成長が見られることもある.これまでに他で報告されているII疲労き裂進展結果をみると実験の手法によって結果に大きくばらつきがあるが,こうした問題点とも関連があるものと考えられる.また,共同研究者の一人はSKD材を用いた転がり疲労試験を行っており,破面観察によって転がり疲労によるき裂はモードII疲労き裂であることが推察される.
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