1999 Fiscal Year Annual Research Report
超音波キャビテーション現象を利用した超精度表面創成法の開発研究
Project/Area Number |
11650116
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
進村 武男 宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30008049)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 ひとみ 宇都宮大学, 工学部, 助手 (40282595)
|
Keywords | 超音波キャビテーション / 微細加工 / 磁気研磨 / 超精密表面 / 加工量 / 表面粗さ |
Research Abstract |
本研究は,磁気研磨法と超音波洗浄法における液体のキャビテーション現象を複合させた新しい表面創成法を提案している.微粒研磨材を用いた超精密仕上げ法の加工原理は,粒径が極端に小さな無数の砥粒を工作物表面に微小圧力で押しつけ,微粒研磨材切れ刃と工作物表面との間に相対運動を与えることによって実現できる.一方,磁気研磨法は工作物表面を磁化し,磁気感応性砥粒を用いれば,加工槽内の研磨液に混入させた分散砥粒を工作物表面に多数個を効果的に集中作用させることができる.第1の特長は,分散砥粒の集中化と有効利用技術の実現であり,第2の特長は,工作物表面の分散砥粒を超音波キャビテーション現象により超高周波微振動させて極微小な加工作用を砥粒に与え,ナノメータ表面創成を実現する点にある.これにより,工作物表面から原子一個一個を除去できる究極の極小加工単位を実現できる新しい加工法の創出が期待できる. 本年度の成果は,(1)発振器(18kHz,400W)・電歪振動子・振幅拡大用ホーン・工具(SUS304)より構成される加工装置を設計・製作した.(2)0.5〜2mmで加工間隙を変化させ,表面粗さ,表面形状,加工量に及ぼす間隙の影響を調べた.(3)その結果,キャビテーション気泡破壊に基づく圧力波の減衰度は,加工間隙が小さいほど小さく,高い加工量が得られること.加工後の表面形状に変化が見られ,工具形状転写方式で加工が進行し,中心部の表面粗さに比べて中心部から離れた箇所の粗さが大きくなること.このことは,加工間隙によってキャビテーション気泡破壊に基づく圧力波の伝播度を制御でき,新しい微細表面加工技術の創出が期待できること,を明らかにした.
|
Research Products
(1 results)