1999 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の技能と健康に柔軟に対応する生産システムのための評価シミュレータの開発
Project/Area Number |
11650141
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
川野 常夫 摂南大学, 工学部, 助教授 (90152983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 一明 高知工業高等専門学校, 校長 (30031066)
橋本 正治 摂南大学, 工学部, 助教授 (60180840)
西田 修三 摂南大学, 工学部, 教授 (20100563)
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Keywords | 高齢者 / 技能 / 健康 / 生産システム / 人体モデル / 力学的負荷 / 生理的負荷 / 精神的負荷 |
Research Abstract |
高齢者の作業負荷や生産性などを事前に評価できるシミュレータの開発を目的とし,まず初年度においては,関連のシミュレータに関する現状調査,ならびに高齢者の技能および健康に関する特性を検討するための実験を行った。それらの結果は次のようにまとめられる。 (1)生産システムの評価シミュレータには,生産工場を3次元コンピュータグラフィックスによって可視化し,各要素の物理的な干渉チェックや工程チェックなどが行えるものがある。一方,コンピュータグラフィックスによる人体モデルには,実際の人体寸法に基づいた自由度の高いものがあり,一部のタスク評価や人間工学的評価の可能なものがある。しかし,日本人の寸法や能力に基づいたモデルはなく,また,一般に人間の生理特性や心理特性,さらに行動特性などを扱えるモデルは皆無と言ってよい。 (2)人間の生理的特性として皮膚血流量を取り上げ,種々の条件のもとに実験を行って,上肢作業のつらさと皮膚血流量の関係を定式化し,人体モデルに組み込むことを可能とした。 (3)健康の一指標として皮膚血流量を取り上げ,それを効率的に増加させるような上肢,下肢,および胴体の運動について実験的検討を行った結果,末梢の血行をよくする運動が存在することが確認された。 (4)単調作業における長時間の立ち作業を評価する方法として,脹ら脛のむくみを計測する技法を考案し,それに基づく計測装置を開発した。 (5)心電図計,呼吸計,眼球運動計測器などを用いて,技能の習熟と生理的特性変化の関連を調べる実験を行った結果,技能の習熟とともに種々の生理的特性が徐々に変化することが確認された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 川野常夫,西田修三: "生産ラインにおける上肢作業のための客観的評価方法の検討"精密工学会1999年度関西地方定期学術講演会論文集. 1. 11-12 (1999)
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[Publications] 川野常夫: "技術・技能伝承の現状とその周辺"造船研究. 31・2. 4-15 (1999)
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[Publications] 川野常夫,橋本正治,岩田一明 他: "皮膚血流量による肉体的・精神的作業負荷の評価に関する研究"1999年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 1. 616 (1999)
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[Publications] 川野常夫,西田修三 他: "上肢運動における運動学的特性と末梢皮膚血流量の関係"平成11年度日本人間工学会関西支部大会講演論文集. 1. 183-186 (1999)
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[Publications] 川野常夫,橋本正治,岩田一明 他: "親指手掌面の皮膚血流量による心理的ストレスの評価"2000年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 1. (2000)