2000 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ間隙中の液膜の表面張力及びその固体接触への影響に関する研究
Project/Area Number |
11650153
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
張 波 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (60264678)
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Keywords | ナノトライボロジー / 表面力 / Laplace圧力 / ナノ液膜 / メニスカス力 / マイクロマシン / 磁気記録 / Laplace圧力測定器 |
Research Abstract |
マイクロマシン、超精密機械、およびハードディスク等の情報機器においては、メニスカスの中にあるLaplace圧力が極めて大きいため、重要な研究課題となっている。このような大きいLaplace圧力はしばしばシステムの正常機能を発揮することを妨げ、故障の原因となる。本研究はせん断方式Laplace圧力測定器という新しい測定器を開発し、従来のPull-off方式測定器では測定しがたいLaplace圧力を直接測定できるようになった。また、せん断方式Laplace圧力測定器を用いて、固体表面が互いに滑り運動をするときメニスカスの動的挙動を直接関することも容易にできる。 また、メニスカスの理論については、従来静的解析理論または準静的解析理論しかないことを文献調査によって明らかにした。一方、機械システムにおいては、静的特性は勿論、動的特性も極めて重要である。そこで本研究では、メニスカスに関する動力学的理論の構築に着手した。その結果、動力学的特性の一つであるメニスカスのばね係数がメニスカスの厚さのみならずメニスカス内に含まれる液体の量にも依存するという新しい知見を見出した。液量がばね係数への影響は液量が少なければ少ないほど強くなる傾向がある。いままではメニスカスに関する実験ではメニスカスの液量の制御や測定を行わず、また論文の中でもメニスカスの厚さは明記されるものの、液量は記載されることない。これでは実験条件の制御や提示が不充分で、特にマイクロ/ナノメニスカスに関する実験では、液量を実験条件に追加する必要があることが本研究によって始めてあきらかにされた。
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Research Products
(1 results)