1999 Fiscal Year Annual Research Report
高速鉄道トンネルにおけるバラスト軌道効果を応用した新しいトンネル騒音低減法
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11650177
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
青木 俊之 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (20150922)
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Keywords | 高速鉄道 / トンネル / 騒音低減 / バラスト軌道 / 圧力波 / 微気圧波 / 多孔質 / 境界層 |
Research Abstract |
高速鉄道トンネルにおけるバラスト軌道効果を応用した新しいトンネル騒音低減法として、高速鉄道トンネル内にバラスト軌道効果を応用した軌道モデルを提案し、バラスト軌道モデルによるトンネル騒音の低減現象を実験的および数値解析的に解明した。得られた研究実績は以下の通りである。 1.高速鉄道トンネル波動シミュレーターを作製した。すなわち、圧力波発生用の急速開口弁を改造設計し、加えてその急速開口弁を用いて衝撃波風洞・ルドビーグ管の原理を応用した高速波動発生実験装置を製作した。 2.高速鉄道トンネル波動シミュレーターの管路に多孔質壁の壁材のバラスト軌道モデルが設置できるように改造し、圧力波発生用急速開口弁の開口弁加速度、開口時間、弁の形状及び開口弁前後の圧力比などの実験条件を変化させ圧力波を発生する実験を行い、任意の強さ及び波面形状のトンネル内を伝播する圧力波形発生に関する基礎的資料を得た。 3.高速鉄道トンネル波動シミュレーターの管路に設置した多孔質壁の壁材のバラスト軌道モデルを用い、管路内の圧力変動を現有の圧力変換器で測定し。同時にレ-ザ差動干渉計を用い管路内の圧力波及び非定常境界層の密度変動成分を測定した。 4.トンネルの空洞部分とバラスト部分の二層を圧力波が伝播する二層バラスト軌道モデルを提案し、それを用いた数値解析を行った。 5.以上の実験的および数値解析的結果より、高速列車トンネルにおけるバラスト軌道モデルの最適形状及びその性能に関する基礎的実験データを確立し、バラスト軌道効果を応用した新しいトンネル騒音低減法の基本性能を明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 仲尾晋一郎,ほか4名: "トンネル波動シミュレーター用急速開口弁の試作と性能"可視化情報. 19・S2. 263-266 (1999)
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[Publications] 松尾一泰,青木俊之: "新幹線トンネルの低周波音"騒音制御. 23・5. 339-343 (1999)