1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650178
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
速水 洋 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (10038606)
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Keywords | 流体機械 / 遠心圧縮機 / 流体計測 / PIV / 衝撃波 / 圧力計測 / サージング / 失速 |
Research Abstract |
ターボ圧縮機の羽根車を高速で回転すれば単段で高圧力比が実現できるが,羽根車への相対流入速度あるいはディフューザへの流入速度が音速を超えるので,衝撃波の発生は避けられない。本研究では,高速流対応形ダブルパルスPIV(粒子画像流速計)を用いてインデューサ部および翼列ディフューザ翼間の衝撃波を含む流れ場の計測を行い,流量変化に伴う衝撃波強さの変化を場計測してとらえる。回転する羽根車あるいは静止翼列との相対位置毎の条件付抽出計測法が必要となるが,瞬間的な衝撃波構造を得るノウハウを蓄積する。また,時系列データを構築することにより,衝撃波の空間構造,非定常性,ならびに失速あるいはサージングとの関係についての基礎資料を得る。得られた結果は以下の通りである。 (1)羽根車翼間あるいは翼列ディフューザ翼間を模擬した小型検定風洞を用いて,粒径5μm水粒子,幅×厚みが353mm×3mmのNd:YAGレーザシート光の条件の下で,PIV動作確認試験を行った。 ・フレーム間隔1μsの撮影に成功した。なお,最大流速は55m/sであった。 ・高空間解像度20μm/pixelを確認した。 (2)Nd:YAGレーザシート光照明システムを製作した。 ・粒径0.5μsのDOP粒子に対応するように,幅×厚みが38mm×1.2mmのシート光を任意の位置に設置できる照射システムを設計し,製作した。 (3)圧力変換器によるサージ時の波形圧力をベースに,ウェーブレット解析および翼間変動の時間変化などから失速のメカニズムに関する基礎資料を得た。 (4)PIV解析法のひとつである濃度相関法の過誤ベクトル出現率について,計算機シミュレーション標準画像を用いて,面外速度成分,粒子密度等の影響を定量化した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 荒巻森一朗,速水 洋,満山文明: "PIV標準画像を用いた濃度相関法の性能評価と評価法の検討"可視化情報. 9-Suppl.1. 289-292 (1999)
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[Publications] Hayami,H., Fukuuchi,S.: "Pressure Fluctuation in Process to Stall in a Transonic Centrifugal Compressor"Proceedings of The 3rd ASME/JSME Joint Fluids Engineering Conference. 1-6 (1999)
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[Publications] 荒巻森一朗,速水 洋,満山文明: "PIVによる回転流れ場の相対および絶対流れ計測"日本流体力学会年会講演会論文集. 67-68 (1999)
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[Publications] Aramaki,S., Hayami,H.: "Unsteady flow measurement in a rotating impeller using PIV"Proceedings of The 3rd International Workshop on Particle Image Velocimetry. 1-5 (1999)
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[Publications] 速水 洋,ほか3名: "軸流ファン下流流れへのPIVの適用"日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. 341-342 (1999)
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[Publications] Hayami,H., Aramaki,S.: "Application of PIV to Rotating Fluid Flows"Proceedings of '99 Korea-Japan Joint Seminar on Particle Image Velocimetry. 90-91 (1999)