画像処理流速計測法を用いたダブレット流の流動特性および拡散現象に関する研究

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11650183
• Research Institution: Kagoshima University
• Principal Investigator: 野崎 勉 鹿児島大学, 工学部, 教授 (50041546)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 李 輝 鹿児島大学, 工学部, 助手 (00253906) ; 福原 稔 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (20189971)
• Keywords: 流れの制御 / 噴流 / 粒子画像流速測定法 / 拡散 / 乱流 / 衝突噴流 / 伝熱 / 伝熱促進

Research Abstract

今年度において以下の点を明らかにし、研究発表を行った。1.ダブレット流の基礎実験として、管径比の影響について調査した。これまで吹出し管径を一定とし、吸込管径を変化させた場合、PIVを用いて二次元可視化断面内の時間平均量から変動速度の面積平均値(拡散効果を示す量)を求め、流速比(吹出し流速と吸込流速との比)および管径比の各条件を満足する予測式を提案している。今回、吸込管径を一定とし、吹出し管径を変化させた場合の種々の条件についてデータを収集した結果、ダブレット流の幾何学的相似性を確認できた。つまり、予測式の信頼性向上を得ることができた。また、時間変動量について従来と今回の場合を比較すると、ダブレット流の時間的および空間的な渦の挙動について同様な傾向を示すことがわかった。2.ダブレット流の応用実験として、吸込流量の低減化について調査を行った。実用上運転条件を満足するためには吸込流量の低減を計る必要があるが、基礎実験ではその点については考慮されていない。今回、吸込管のみを噴流下流に取り付けることにより吸込流量を低減する手法を提案した。衝突壁面上のよどみ点で伝熱および圧力特性に及ぼす衝突壁位置および吸込管長の影響について調べた結果、いずれの特性においても吸込管長を長くすることにより吸込流量の低減を計ることができた。また、PIVを用いた衝突噴流中の速度場計測において変動速度の流動様相を可視化し、上述の低減現象を明らかにした。

Research Products

• [Publications] 山下英成: "環状吸込流を付加した円形自由噴流の流動特性に及ぼすレイノルズ数の影響"鹿児島大学工学部研究報告. 42. 9-14 (2000)
• [Publications] 山下英成: "環状吸込流を付加した円形衝突噴流における吸込流量の低減化"日本機械学会九州支部第54期総会・講演会講演論文集. (2001)
• [Publications] 山下英成: "環状吸込流を付加した円形自由噴流の流動特性に及ぼす吹出し管径の影響"日本機械学会九州支部第54期総会・講演会講演論文集. (2001)
• [Publications] Minoru Fukuhara: "Flow and Heat Transfer Characteristics of Circular Impinging Jet Accompanying Annular Suction Flow"Journal of Visualization. 3・4. (2001)
• [Publications] 山下英成: "環状吸込流を付加した円形衝突噴流の可視化(吸込管長の影響)"可視化情報. 21・1. (2001)
• [Publications] 加藤隆樹: "吹出し口を備えた粉粒体吸込みノズルに関する研究(粒子径の影響)"日本機械学会九州支部第54期総会・講演会講演論文集. (2001)