1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650192
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
浦田 暎三 神奈川大学, 工学部, 教授 (90016452)
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Keywords | 水圧駆動 / 汚染管理技術 / 自動微粒子計数 / 顕微鏡画像処理法 / マルチパス法 / 希釈倍率 |
Research Abstract |
水圧駆動における汚染管理技術は,水の潤滑性が悪いほかに,水中で微生物増殖が生じるという2つの点で,油圧駆動におけるよりも難しいうえ,重要度は高いものとなる.汚染管理技術は油圧においても研究が少ない分野であり,基礎となる計測,試料作製技術も不十分な状態である.このような状況にかんがみ,本年度は水の微粒子汚染の測定法と,フィルタによる微粒子の除去効率に関する基礎技術を研究した. 微粒子の測定方法では,顕微鏡法と光遮断自動微粒子計測法とを比較した.顕微鏡法では,計測用の薄膜フィルタ上に捕足した微粒子を顕微鏡写真から画像処理によって寸法計測と個数の計数を行う解析プログラムを作製し,微粒子測定を行った.この測定結果に対して標準試験粉体と自動微粒子計数器による粒子数校正を行い,粒子径区間を分割して顕微鏡倍率を変え,両者の一致を見ることができることを確かめた.標準試験粉体を用いた測定により校正した後,微粒子分布が未知の水に対して測定を行い,顕微鏡画像処理法と光遮断自動微粒子計測法の結果が一致することを確かめた. フィルタ除去効率に関しては,試験用粉体を用いて,試料流体の調整方法を検討した.ここでは油圧装置用フィルタの評価法として定められた,ISOマルチパス法を水圧に転用するために,試験装置の試作を行い,ダスト注入方法,運転方法などの基礎実験を行った.試験回路の微粒子汚染濃度は非常に高い値を取るので,測定のためには希釈が必要となる.希釈に用いる水中の微粒子(バックグラウンド)は,希釈倍率を倍々で遂次変えることにより,推定できることを示した.
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