1999 Fiscal Year Annual Research Report
はく離を伴う物体の乱流後流中に形成される複合三次元組織構造の解明とその制御
Project/Area Number |
11650193
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
田中 周治 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40029327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓜田 明 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40288551)
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Keywords | 組織構造 / 鈍頭物体 / はく離 / 三次元流れ / 有限長円柱 / 位相平均法 / 乱流後硫 / 渦構造 |
Research Abstract |
はく離を伴う物体として有限長円柱と薄い円板を用い,その乱流後流中に形成される三次元大規模乱流組織構造の詳細を解明し,組織構造を制御することにより,その流体力学的特性の改変を試みる.本年度の研究経過および得られた結果をまとめると以下のとおりである. (1)実験装置および供試模型の製作・・・実験には既存のゲッチンゲン型回流風洞を用い,有限長円柱を置くための地面板を設置した.供試模型としては,5種類のアスペクト比を有する外径30mmの円柱と厚さ1mm,直径90mmの円板を準備した. (2)回転熱線ヨーメータの開発・・・単一の傾斜熱線プローブを,その軸まわりにマイクロ・ステピング・モータで回転させ,信号を小型スリップ・リングを介して熱線流速計に導く形式の回転熱線ヨー・プローブおよび,その回転機構から構成される回転熱線ヨー・メータ・システムを開発し,その精度試験を行った.精度試験には内径50mmの円管内乱流を用いたが,時間平均速度分布,時間平均レイノルズ応力(6成分)分布とも,十分満足できる精度の計測が可能であることを確認した. (3)FFTによる後流速度変動・圧力変動の組織性の検討・・・供試モデル後方流れ場の速度変動を熱線流速計を用いて,また,後流の静庄変動を小型静圧管に埋め込んだ圧力センサーを用いて検出し,FFTを用いた分析を行うことによって,供試模型後流域に形成される三次元乱流組織構造に起因する組織性変動速度,変動圧カの周波数および強度の三次元分布を求めた.そめ結果,有限長円柱,円板いずれの後流中にも,明らかに組織性を有すると判断できる変動成分が存在していることが確認できた.
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