1999 Fiscal Year Annual Research Report
非定常首飾渦の時空間構造の動画像解析と制御に関する研究
Project/Area Number |
11650196
|
Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
山田 英巳 徳山工業高等専門学校, 機械電気工学科, 教授 (00116766)
|
Keywords | 非定常首飾渦 / 時空間構造 / 動画像解析 / 渦制御 |
Research Abstract |
本年度における研究目標は,その表面に境界層が形成されている平面壁上に十分長い円柱等の柱状物体が垂直に接合する領域に生成する首飾渦のパターンと渦度分布とを層流-遷移に至る各段階において明らかにすることであった.そのため,本年度の研究計画(1)〜(5)にしたがって研究を遂行した. 研究計画(1)は,高速度CCDビデオカメラの購入により最大600フレーム/秒までの高速動画像計測システムを構築することにより達成できた.研究計画(2)は現有の回流型水槽を利用して平面壁上に特性の良い層流境界層を作製することであるが,これは平面壁となる平板の先端を長楕円形に整形することにより達成された.研究計画(3)は,比較的低いレイノルズ数の範囲で定常首飾渦を可視化し,首飾渦系のパターンとその変化を明らかにすることであった.ここでは,生成する首飾渦系が,例え6渦系のような場合であっても層流境界層の領域内に制限されて形成され,扁平な構造となること,またその構造が円柱の場合にはかなり広いレイノルズ数の範囲でほとんど変化しないこと等の知見を得ることができた.ただ,首飾渦系が偏平な領域に限られていたため十分な精度で画像計測を行うことが困難であった.この点は,接写レンズの採用,また円柱直径の増加により解決が可能であると考えられる.研究計画(4)(5)は,高速動画像計測システムを利用してレイノルズ数を増加させた場合の首飾渦系パターンの変化を把握することであったが,高速撮影に対して現有のハロゲンランプによるスリット光では照度が不足した.そのため新たにスリット光源を作製し,今後の研究遂行に対応できるようにした.
|