2000 Fiscal Year Annual Research Report
矩形導波管を用いたマイクロ波加熱による相変化過程の制御
Project/Area Number |
11650212
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
青木 和夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115095)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤堀 匡俊 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10303182)
|
Keywords | マイクロ波加熱 / 相変化 / 乾燥 / 融解 / 多孔質体 / 電磁場 |
Research Abstract |
マイクロ波加熱では気・液・固相による誘電物性の違いが加熱特性に重要な意味を持ち,気相・液相・固相が共存する系ではマイクロ波の吸収はほとんど液相で生じることとなる.本研究では,矩形導波管を用いたマイクロ波加熱の基礎およびマイクロ波加熱による乾燥過程を理論的・実験的に取り扱い,以下の成果を得た. 1.時間領域差分法を用いた導波管内の電磁場および熱の3次元解析を示すとともに,水の加熱実験との比較により解析の妥当性を示した. 2.水および塩化ナトリウム水溶液のマイクロ波加熱実験を行い,加熱特性に及ぼす表面張力駆動流の影響を明らかにするとともに,数値解析結果との比較により導電率の効果を理論的・実験的に明らかにした. 3.導波管内における粒子層の乾燥実験を行い,水分分布および温度分布の時間変化を明らかにするとともに,電磁界の不均一にともなう乾燥過程の特徴をマイクロ波出力と関連づけて実験的に明らかにした. 4.毛管圧を考慮した粒子層内の気・液二相流れと電磁場・熱解析を組み合わせた3次元粒子層内の乾燥理論を提示し,実験結果との比較により理論の妥当性を検討した. 5.粒子径が異なる成層粒子層の乾燥過程を取り扱い,成層構造の違いが乾燥過程に及ぼす影響を実験的および理論的に明らかにした。 6.氷の融解実験を行い,氷の内部融解と体積減少による減圧沸騰の存在を確認するとともに,減圧沸騰による内部融解過程を実験的に明らかにした。
|