1999 Fiscal Year Annual Research Report
3成分系代替フロンR-32/R-125/R-134aの熱力学性質
Project/Area Number |
11650237
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
小口 幸成 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (50051602)
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Keywords | 代替フロン / PVTx関係 / R-32 / R-125 / R-134a / 3成分混合冷媒 |
Research Abstract |
代替フロンR-32,R-125,R-134aの混合によって得られる3組の2成分混合冷媒と1組の3成分混合冷媒について、PVTx関係に関する文献収集を行った。その結果つぎの知見を得た。 (1)混合物の気液平衡現象は組成変化をもたらすため、実験方法および実験装置の違いによって、実測結果に大きな偏差をもたらしている。 (2)気相域の実測例は公表されているが、液相域の実測結果はきわめて少ない。 (3)状態方程式も発表されているが、実測値からの偏差は大きい。 上述の知見から、実験装置を製作する上でつぎの点に配慮した。 (1)試料容器の内面の最低部を凝縮液体が連結できるように加工する。容器内に幾つかのくぼみがあると、それぞれのくぼみに溜まった凝縮液体の組成が異なる恐れがあるため、凝縮した液体が凝縮と同時に流れて一体となるようでなければならない。 (2)温度制御によって状態を安定させるため、温度の検出精度を向上することが重要である。 (3)温度分布が生じると、組成分布と密度分布を発生するため、温度制御に細心の注意を要する。 (4)重力の影響により、容器内に圧力分布が生じ、そのため密度分布および組成分布が発生する。よって、重量の影響を極力小さくするため、横型円筒形容器を試料容器として使用した。 今年度は初年度であるため、実験装置製作をおもに進め、試料容器と差圧計の製作、およびそれらの検定に時間を割いた。とくに差圧計の高圧、低温における漏れ防止には、試行錯誤を繰り返した。その結果、硬度の高いOリングを使用する方が適していることを実験的に確認した。
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