2000 Fiscal Year Annual Research Report
非線形ダイナミクスとカオス理論を適用した渦励起自励振動に関する研究
Project/Area Number |
11650247
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
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Keywords | インライン渦放出 / ロクイン / 分岐解析 / リミットサイクル振動子 / 周期的摂動 / 渦軌跡 / 2次の不安定 / 渦結合 |
Research Abstract |
この研究プロジェクトの前半部では,交互渦列へと成長していく二つの渦列の不安定現象を確認した.力学的にこの結果は,リミットサイクル振動子となっている.この振動子の安定性については,簡略化されたハートレン・クーリエ(HC)モデルに平均化理論を用いて研究を行った.振動子は移動円筒による周期的な励振のもとで不安定化し,振動数比1/3,1/2,1/1,2/1,3/1のモードロック状態となることがわかった.この研究の後半部では,実際の流れにおけるこれらのモードロック状態の存在について調べた.これらの状態は,複雑な軌跡構造と関係している.最初のステップとして,数値的な解析を行った.渦軌跡は簡略形ナビエ・ストークス方程式によってモデル化した.速度場は有限個のモードによってモデル化される.この流れの3次元的な摂動を考慮することによって,2次の不安定が見つかる.p/qのモードロック状態へエネルギーを伝達し,小さな周期的摂動を増幅する非線形なメカニズムが存在する.2/1モードロック状態が最も強い共振となることがわかり,摂動解析と一致した.第二のステップとして,モードロックの存在を実験的に確かめた.流れの中で周期的に加振された円筒に対して,流れの可視化を行った.その結果,ロックイン軌跡構造の証拠が見つかった.物理的に,2/1ロックインは,二つの渦が一つとなって周波数が半分となる渦結合と関係していることがわかった.これらの結果は,渦結合のような非線形なメカニズムや渦軌跡がエネルギーを流体中の構造物へと伝え,大きな振幅の振動となっていくことを示唆している.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Mureithi N.: "Bifurcation and Perturbation Analysis of Some Vortex Shedding Models"The First International Conf.In Structural Stability and Dynamics ICSSD 2000. 237-242 (2000)
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[Publications] Mureithi N.: "A Nonlinear Dynamics Analysis of Vortex-Structure Interaction Models"Proc.Symp.FIV ASME/PVP Conf.2001. (印刷中). (2001)
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[Publications] Mureithi N.: "Vortex Wake Secondary Instabilities and Mode Lock-in"Journal of Sound and Vibration. (準備中). (2001)
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[Publications] Mureithi N.: "Secondary Instabilities in Vortex-Structure Interaction"Asia-Pacific Conf.On Wind Engineering (APCWE V). (発表予定). (2001)
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[Publications] Mureithi N.: "Secondary Instabilities and Lock-In of a Vortex Shedding Wake"JSME Dynamics and Design Conf.2001. (投稿中). (2001)
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[Publications] Mureithi N.: "Vortex Wake Dynamics Induced by Structural Vibration"Proc.JSME 第14回計測力学講演会. (発表予定). (2001)
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[Publications] Mureithi N.: "Flow Induced Vibration, eds.S.Ziada & T.Staubi, "Bifureations and perturbation analysis of some vortex shedding models""A.A.Balkema/Rotterdam/Holland. 61-68 (2000)