2000 Fiscal Year Annual Research Report
非線形システムのリアルタイム同定と制御に関する研究
Project/Area Number |
11650256
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
辻内 伸好 同志社大学, 工学部, 助教授 (60257798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 孝之 同志社大学, 工学部, 教授 (20247795)
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Keywords | 非線形システム / システム同定 / モード解析 / ODS / Kalmanフィルタ / ゲインスケジュール / スライディングモード制御 / 力制御 |
Research Abstract |
本年度は,以下の2項目について実施した. 1.適応的モード動特性同定法を用いた非線形システムのリアルタイムモニタリング 適応的モード特性同定法をオーダートラッキング手法に拡張した.また本手法を代表的な非線形現象を示すゴムマウント,液封マウント,およびエンジンのピストンスラップへ適用した. (1)従来のVold-Kalmanフィルタの欠点を改善したKalmanフィルタとVold-Kalmanフィルタを組み合わせた手法を提案し,本手法によって時変周波数,時変振幅の推定が可能であることを示した. (2)提案手法をオーバーハング型回転機械に適用することによって,回転次数比成分,共振成分というクロス成分の分離が可能であることを示した. (3)共振成分のみを分離することにより,実稼動時のモード特性を抽出可能であることを明らかにした. 2.スライディングモード制御理論を用いた非線形な外部環境に対する力制御器の設計 ゲインスケジュール型可変超平面を有するスライディングモード力制御器を提案し,強い非線形性を持つ外部環境に対して衝突を伴う接触力制御を行い以下の結論を得た. (1)接触時のシステムを時変剛性を有する1自由度系と仮定することで,接触環境の剛性をパラメータとするゲインスケジューリング型力制御器を設計し,本手法を用いることにより事前の情報なしに特性の異なる環境に対する力制御が行えることを示した. (2)提案した制御器を用いることにより,接触環境およびシステム自体に存在する非線形要素に対するロバスト性が向上することを示した.
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[Publications] 辻内伸好: "ゲインスケジューリング型スライディングモード制御器を用いたマニピュレータの力制御"D&Dコンファレンス2000アブストラクト集. 29 (2000)
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[Publications] Nobutaka Tsujiuchi: "Time Signal Characterization for Diagnosis of Rotating Machinery"Proceedings of the ISMA25. Vol.2. 630-635 (2000)
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[Publications] Takayuki Koizumi: "An Optimization of Rubber Mounting for Vehicle Interior Noise Reduction"Proceedings of the IMAC XIX. Vol.I. 275-281 (2001)
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[Publications] Takayuki Koizumi: "An Analytical Method for Piston SecondaryMotion of Small Gasolin Engine"Proceedings of the IMAC XIX. Vol.I. 257-261 (2001)
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[Publications] 小泉孝之: "液封マウントの動特性に関する研究"第76回日本機械学会関西支部. (2001)
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[Publications] 辻内伸好: "回転次数比成分と共振成分の同時トラッキング"第76回日本機械学会関西支部. (2001)