2001 Fiscal Year Annual Research Report
ハプティクスディスプレイの開発と材質感レンダリング方式の研究開発
Project/Area Number |
11650260
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
下条 誠 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90292474)
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Keywords | 人工現実感 / ハブティクス / 触覚ディスプレイ / 材質感 / 接触振動 / ヒューマンインターフェース |
Research Abstract |
本年度は,提示システムの改良と,前年度までに開発した触覚レンダリングアルゴリズムを用いた提示実験を行った.また,触力覚提示方式における触力覚表現情報データ構造の改良を行い,併せて新たにマトリクス状振動子を用いた表面状態の提示に関して人間の触知覚特性に踏込んだ解明を行った.触力覚表現情報データ構造として,表面情報,局所粘弾性情報,熱伝達情報,幾何情報に分類し,そのデータ構造を改良した.表面情報は物体表面の凹凸情報を表す.局所粘弾性情報は粘弾性係数及び接触時振動に提示に関する情報を表す.熱伝達情報は対象物接触時における熱移動による温度変化に提示に関する情報を表す.幾何情報は対象物の寸法等形状を表す情報である.これらの情報はマッピングテータとモデリングデータの2つの特性に分類し管理されている.本年度は新たに触覚提示部にマトリクス状のビン型振動子を有する触分布情報を提示可能なディスプレイを作成した.ピン振動子は合計100本の触知ビン(直径0.3mm)が5列20行(列間2.4mm,行間1.2mm)で配置され,その振幅及び振動数が制御可能である.この触覚ディスプレイを用いて人間の指先にある機械受容器の振動応答特性との相関関係の計測を行った.この結果,空間分解能能力に優れる機械受容器SA-Iの20H__z以下の感圧帯域において刺激が可能であること,振動倹出能力に優れる優れる機械受容器FA-IIの230H_zあたりの帯域において振幅が少なくなるが刺激が可能であることが明らかになった.今回このデータを基に人間の触覚特性に適合した高分解能型触覚ディスプレの開発を進める.また本年度は温熱感覚の付与機構の基本構造の試作を行い実験を行った.発熱・吸熱素子としてペルチェ素子を用い,印可電力と放熱特性の基本実験と印可電圧のPWM制御による熱伝導制御を行い,木片,金属等の材質感提示実験を行った. この他,本年度は触覚提示の方法として人間の神経系に直接提示する神経インターフェースの基礎実験を試み成功した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Niki, M.Shimojo: "A Development of Simple Haptics Display"IEEE Int.Conf.on Systems, Man, and Cybernetics. 1001-1006 (2000)
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[Publications] T.Niki, M.Shimojo: "Simple Haptics Display and Object Data Design"IEEE/RSJ Int.Conf.on Intelligent Robots and Systems. (CD-ROM). (2000)
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[Publications] T.Suzuki, M.Kunimoto, M.Shimojo et al.: "Sensation evoked by simultaneous electrical stimulation of two single mechanoreceptor units"Proc. of 22nd International Conference of the IEEE EMBS. (CD-ROM). (2000)