2001 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーションにおける生体力学的アプローチ法の整備に関する研究
Project/Area Number |
11650275
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Research Institution | Kurume Institute of Technology |
Principal Investigator |
田川 善彦 久留米工業大学, 工学部, 教授 (70122835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 重明 久留米工業大学, 工学部, 助手 (70258599)
山本 耕之 久留米工業大学, 工学部, 助教授 (40158275)
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Keywords | 異常歩行 / 補償動作 / 電気刺激 / 筋力増強 / 脳卒中 / 歩行機能再建 / 装具歩行 |
Research Abstract |
1.異常歩行時の補償動作について知見を得るため,歩行運動の計測を行った。骨盤骨切り術後と筋ジストロの患者の歩行特性を比較した。骨切り術後の患者の歩行では,その手術技法によって受動的な張力の発生が困難となり,側腹筋の作用によって骨盤を支持脚側に持ち上げ体幹とともに支持脚側に傾けていると考えられた。一方,筋ジストロ症では全身の筋力低下はみられるが,歩行が可能な程度であれば骨盤の支持(能動的あるいは受動的)が可能で骨盤の遊脚側が下がり,体幹は支持脚側に傾くと考えられた。前者がDucheme gait,後者がTrende lenburg gaitに相当する跛行と考えられた。 2.長期の臥床者や宇宙滞在者,高齢者,運動選手などにとって筋力の維持・増強はQOL向上,記録向上に欠かせない。我々が考案した電気刺激による筋力増強法の原理に基づき、上腕への長期実験(12週間,週3回刺激)を昨年行い、その方法の優位性を示した。今年は下肢への長期刺激実験(6週間,週3回,被験者14名,電気刺激群7名,運動群7名)を行った。大腿四頭筋,ハムストリングへの拮抗筋電気刺激群(伸展2秒,屈曲2秒を最大耐用電圧で連続10回。この運動を10セット行い,セット間1分の休憩)と運動群(最大筋力30〜40%の重錘による負荷。他の実験条件は同じ)の各筋力増強率は前者28%,後者は15%となり,MRIによる筋断面計測でも前者に有意な増加を確認した。 3.相反性歩行装具(RGO)と機能的電気刺激(FES)による脳卒中患者の歩行機能再建を目指した。患者歩行における作用点の鉛直軸回りのモーメントが健常人とは逆の特性となっており,1周期全体でその動作を考慮する必要があると推察された。一方で異常歩行時の上体の補償運動に着目し,相反性歩行装具(RGO)によって,昨年のぶん回し歩行の軽減の確認に続き,上体の揺動が減少することを確認した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 田川善彦: "Analysis of Human Abnormal Walking Using Zero-moment Joint : Required Compensatory Actions"Journal of Biomechanics. 34(6). 783-790 (2001)
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[Publications] 廣川俊二: "光弾性皮膜法によるヒト前十字靭帯ひずみ分布のパノラマ計測と解析"日本機械学会論文集(C). 34(9). 1135-1143 (2001)
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[Publications] 廣川俊二: "Circumferential Measurement and Analysis of Strain Distribution in the Human ACL using a Photoelastic Coating Method"Journal of Biomechanics. 44(4). 1089-1096 (2001)
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[Publications] 田川善彦: "Effects of Knee and Ankle Movements of Foot Impact Forces in Human Walking"JSME International Journal (C). 44(4). 1089-1096 (2001)
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[Publications] 前田貴司: "MRIを用いた肩関節内・外旋筋の筋収縮状態の観察"理学療法学. 28(7). 302-306 (2001)
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[Publications] 荻野美佐: "MRI Quantification of Muscle Activity Following Volitional Exercise and Neuromuscular Electrical Stimulation"American Journal of Physical Medicine & Rehabilitation. (In press). (2002)
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[Publications] 村岡康博: "一流柔道選手の咬合状態と重心動揺の関係"日本咀嚼学会雑誌. 11(1)(印刷中). (2002)