1999 Fiscal Year Annual Research Report
新エネルギシステムのための系統連系用高性能コンバータの開発
Project/Area Number |
11650300
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
松井 幹彦 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (30143689)
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Keywords | 新エネルギー / 太陽光発電 / 最大電力点追尾 / MPPT / PVアレイ / EMI / ソフトスイッチング / 半導体電力変換 |
Research Abstract |
平成11年度の研究成果を、項目毎にまとめる。 1.新最大電力点追尾(MPPT)制御方式の開発: 太陽電池アレイを電力系統と連系する典型的なシステム構成において、昇圧チョッパとPWMインバータとが用いられることに着目し、これらコンバータの制御ループ内部の情報を利用することによって、太陽電池アレイそのものに新たに電圧センサ、電流センサ、温度センサなどを一切付加することなしに、実質的に最大電力点追尾が行える実用的な方式を考案した。再現性ある実験を行なう目的で、ソーラーアレイシミュレータ(Hewlett Packard E4351B/480[W])を本助成金により購入し、実験的に提案方式の有効性を確認した。その成果は電気学会の国際会議IPEC2000-TokyoでS-4-2として発表の予定である。 2.ソフトスイッチングコンバータの空間ベクトル変調(SVM)制御法の開発: マトリクスコンバータ部分で自然転流のみを行なう制約の下で、SVMにより合理的にスイッチングパルスパターンを決定するためのアルゴリズムを提案し、汎用回路シミュレーションソフトPSIMによるシミュレーションで、その有効性を確認した。その成果は電気学会の半導体電力変換研究会でSPC-00-21として発表済みである。 3.電磁波障害(EMI)測定のための予備実験: 次年度以降に製作する3相出力大容量(3〜5kW)実験装置を用いた実験に先立つ予備的試験として、当研究室で所有するハードスイッチング動作のPWMについて、EMIの基本測定(雑音端子電圧測定、雑音放射電界強度測定)を実施し、スペクトラムアナライザを中心とする測定系を構成した。
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[Publications] Mikihiko Matsui: "A new maximum photovoltaic power tracking control scheme based on power equilibrium at dc link."1999 IEEE-IAS Annual Meeting Conference Record. Vol.2. 804-809 (1999)
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[Publications] 大葉 育(すすむ): "高周波リンクソフトスイッチングコンバータの空間ベクトル変調制御における拘束とスイッチングアルゴリズム"電気学会半導体電力変換研究会資料. SPC-00-21. 49-54 (2000)
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[Publications] 大葉 育(すすむ): "高周波リンクソフトスイッチングコンバータの空間ベクトルに基づくスイッチングパターン発生法"平成11年電気学会産業応用部門大会講演論文集. Vol.2. (1999)
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[Publications] 北野 達也: "電力平衡に基づく新最大電力点追尾制御方式の実験による検証"平成11年電気学会産業応用部門大会講演論文集. Vol.3. 225-226 (1999)
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[Publications] 大葉 育: "高周波リンクソフトスイッチングコンバータの空間ベクトル制御〜PSIMによるスイッチングアルゴリズムの検証"平成12年電気学会全国大会講演論文集. Vol.4. 1396-1397 (2000)
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[Publications] 北野 達也: "電力平衡に基づく最大電力点追尾制御方式におけるPVアレイのセンサレス化"平成12年電気学会全国大会講演論文集. Vol.4. 1441-1442 (2000)
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[Publications] Mikihiko Matsui: "New MPPT control sheme utiliging power balance at dc link instead of array power detection."IEEJ IPEC-TOKYO 2000 Conference Record. Vol.1(未定). (2000)