独立型ハイブリッド自然エネルギー発電のシステム設計に関する研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11650301
• Research Institution: Kanagawa Institute of Technology
• Principal Investigator: 森 武昭 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (10053703)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 板子 一隆 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (10232381)
• Keywords: 自然エネルギー / 太陽光発電 / 小(ミニ)水力発電 / 小型風力発電 / ハイブリッド発電 / 独立型電源 / 充電方式 / デジタル制御技術

Research Abstract

自然エネルギー利用発電のハイブリッドシステムを検討するに当たり、昨年度から上高地にある日本山岳会山岳研究所で実用化実験を実施している1kW規模の小水力発電の常時運転を可能とするための検討を行った。即ち、取水口に研究代表者らが考案したゴミ(砂や落ち葉など)除去装置を用いて本格的な実験を行ったところ、昨年度よりさらに2割運転時間が増え、開所期間の後半8〜10月には、大雨が降らない限り、ほとんど夜間を含めて常時運転出来ることが確認され、安定した電力を得ることが出来るようになった。
また、太陽電池の出力特性をデジタル制御技術を用いて、設定した時間周期でサンプリングして求めたV-1特性から、その時の条件下における最大出力を得る手法を検討したところ、従来の方法よりかなり大きい電力が得られる見通しの結果を得たので、現在長時間で特性をとり、その有効性を定量的に明らかにしようとしている。
ハイブリッドシステムの設計については、バッテリー容量を決定するための基礎資料と効率の良い充電システムについて、前年度の成果をもとに継続して検討したが、今年度は負荷の設定条件が不適当でバッテリーの過充電・過放電保護装置が作動する時間が多くなってしまったため、評価を十分に行うまでには至らなかった。
以上のような結果、小水力発電の実用化については研究成果が得られたが、その他の2点については、研究期間終了後も引き続き検討を進めていく予定である。

Research Products

• [Publications] 森 武昭: "自然エネルギー利用による山岳環境保全"第6回日台国立公園シンポジウム論文集. 193-197 (2001)
• [Publications] 森 武昭, 板子 一隆, 西宮 由美子: "独立電源型の風力・太陽光ハイブリッド発電システムの充電方式に関する基礎的検討"神奈川工科大学研究報告. B-26巻. 45-48 (2002)
• [Publications] 根本 光正, 赤池 志郎, 森 武昭: "山岳地域におけるマイクロ水力の利用発電技術"ターボ機会(ターボ機会学会誌). 30巻4号. 1-8 (2002)