1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650313
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
明連 広昭 埼玉大学, 工学部, 助教授 (20219827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 進 埼玉大学, 工学部, 教授 (80282424)
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Keywords | NbTiN / 超伝導トンネル素子 / DCマグネトロンスパッタ法 / 単一磁束量子論理回路 / 超伝導論理回路 |
Research Abstract |
超伝導転移温度が10Kを超え室温で作製可能なNbTiN超伝導薄膜を超伝導電極としたトンネル素子による超伝導集積回路の実現のため、1)NbTiN超伝導薄膜の作製条件の最適化、2)NbTiNトンネル素子の作製、および3)超伝導回路の提案を行った。 直流マグネトロンスパッタ法によりNbTiN超伝導薄膜の作製を行った。NbとTiの合金ターゲットをArとN_2の混合ガスによりスパッタし、混合ガス中のN_2とNbTiを反応させてNbTiN薄膜を得た。作製条件のうち、スパッタガス中のArとN_2の混合比が得られた薄膜の超伝導特性に影響することが明らかとなった。NaCl構造をもつNbTiNの格子定数はスパッタガス中のN_2混合率が減少するとともに減少した。これに伴って超伝導転移温度は上昇し、N_2混入率が1.5%の時に最大の12.6Kを示した。 一方、NbTiNを電極材料としたトンネル素子を実現するためにバリア材料としてAlN薄膜の作製条件について実験を行った。AlN薄膜の抵抗率はスパッタガス中のN_2混合率を増大するとともに増大し、また成長速度は減少した。このことはN_2混合率が大きな領域でAlNトンネルバリアを形成すればよいことを示している。現在、NbTiN/AlN/NbTiNトンネル素子の試作および電気的特性の測定を行っているところである。 さらに、磁束量子を用いた論理回路の基本ゲートとなるNANDゲートを提案し、ゲート遅延時間および消費電力についての知見をシミュレーションにより得た。
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Research Products
(1 results)