2000 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツ帯GaAsショットキー接合ダイオードの試作
Project/Area Number |
11650344
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
安永 均 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40017330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 克好 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (20251704)
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Keywords | GaAs / テラヘルツ / ショットキーダイオード |
Research Abstract |
1)提案したダイオードの製作で最大の難関は電気化学的過程により自己組織化ハニカム構造多孔アルミナマスクをGaAs基板上に製作することである。このためまず初めに、Al表面にこれを製作することをさまざまな条件下で試み、原子間力顕微鏡などで構造を観察して、良好なマスクを製作するための条件を明らかにした。次にGaAs(100)上Al膜に対してこれを行い、ハニカム構造の多孔が形成されることを確認した。孔の直径は30〜50nm、間隔は50〜80nmであった。しかしここで得られたハニカム構造は局所的で一様には広がっていない。また構造の制御も今後の課題である。 2)別の研究過程で、Si(310)清浄表面上数MLのInを加熱すると自己組織化によりたとえば長径400nm程度、短径200nm程度のオーバル型ショットキーダイオードが配列するのを見出した。この寸法はテラヘルツ帯ショットキー接合の条件(0.5μm以下)を満たしているので興味深い。また、MoS_2(0001)上のAuは直流通電加熱により島構造をとりながら電流方向へ輸送されることを見出した。このときの島の寸法も0.5μm以下であった。 3)製作したダイオードの電気的諸特性の測定は導電性カンチレバを用いた原子間力顕微鏡で行う。この測定をコンピュータ制御により自動化するため、ハードウェアおよびソフトウェアの設計製作を行った。すなわち、GPIBインタフェース、AD変換などのカードをパソコンへ設置して、計測器を制御するためのプログラムを自作して、動作を確認した。
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