2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650348
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Research Institution | NARA INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
太田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (80304161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 崇 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (50314539)
布下 正宏 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (70304160)
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Keywords | ビジョンチップ / CMOSイメージセンサ / フォトゲート / 変調光 / 検波方式 |
Research Abstract |
本年度は受光部の高性能化に関しての研究を行った。CMOSイメージセンサの受光方式であるAPS(Active Pixel Sensor)方式において,FD(Floating Diffusion)を用いて感度向上とノイズ除去を行う方式がある。今年度はこのFDを用いて変調光検波方式を行う方式に関する基本検討を実施した。まず標準CMOSプロセスで実現できる方式としてフォトゲート(PG)方式とフォトダイオード(PD)方式に関してTEGチップを試作した。PG方式は,MOSゲートを受光素子として転用したもので,バイアスを印加したゲートに光を入射させるとゲート直下にフォトキャリアが蓄積されることを利用するものである。この蓄積キャリアを転送ゲートを通じて接続されたFDに転送する。標準CMOSプロセスでは,このフォトゲートの両側には拡散領域(ソース・ドレイン領域)が形成されるため,転送ゲートからFDへのキャリア転送効率は100%にはならない。しかしながら多段接続しているCCD(Charge Coupled Device)とは異なり1段の転送であるため用途によっては100%の転送効率が必要とされない場合もある。このFDに転送されたキャリアによりFD電位は変化するため,その変化電位量をセンスすれば発生フォトキャリア量が分かる。またPD方式ではPDに蓄積されたフォトキャリアを同じく転送ゲートを通じてFDに転送してその電位変化をセンスすることで光量を出力する。用いたプロセスは0.35μm2層ポリ2層メタルCMOSである。5μmx5μmから30μmx30μmまでの大きさでPGとPDを試作した。またFDの大きさも1μmx1.5μmから30μmx10μmまで変化させた。チップサイズは3.5mm角である。チップの初期的な評価によりPG方式の基本特性を確認した。
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[Publications] 太田淳: "光コンピューティング研究のためのマルチプロジェクト方式LSI試作サービス"第91回光コンピューティング研究会講演予稿集. AP002223. 5-10 (2000)
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[Publications] 太田淳: "インテリジェントイメージセンサ-Camera On A Chipを目指して-"第9回テラ光情報技術研究会講演予稿集. AP002239. 17-20 (2000)