1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650355
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関根 好文 日本大学, 理工学部, 教授 (90059965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 聖 日本大学, 理工学部, 助手 (10256810)
佐伯 勝敏 日本大学, 理工学部, 助手 (60256807)
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Keywords | ニューロンモデル / ニューラルネットワーク / ニューラルコーディング / パルス形 / アナログ回路 / 軸索モデル / シミュレーション / カオス |
Research Abstract |
本研究は,脳の神経回路網の機能を実現するための情報処理原理,すなわち神経系の情報コーディングを解明し,その情報処理原理に基づくハードウェア情報処理システムを実際に製作することを目的としている。本年度は,1.ニューロンを,シナプス,細胞体,軸索に大別し,ニューロンレベルでのニューラルコーディングの解明について研究を行うとともに,2.ニューロンモデルの開発,および,3.時系列パターン認識のためのニューラルネットワークについて研究を行った。その結果, 1.(1)我々が検討を行っているΛ形トランジスタを用いたパルス形ニューロンモデルにシナプスを考慮したモデルが,カオスニューロンモデルの条件を満足することを明らかにした。(2)非同期カオスニューロンモデルにPSPの膜電位依存性を導入したことにより,絶対不応性を有するモデルが得られることを明らかにした。(雑誌論文1番目)(3)閾作用,無減衰・波形整形作用を有し,カオス現象も有する軸索モデルを,コイルを用いることなく簡単な回路構成で実現できることを明らかにした。(雑誌論文2番目)(4)細胞体の振幅のカオス的出力パルス時系列は,軸索を伝達することで,カオスの振幅-間隔変換により,複雑な間隔時系列に変換されることを明らかにした。(雑誌論文3番目) 2.(1)パルス形ハードウェアバーストニューロンモデルを提案し,拡張BVP方程式と対応することを明らかにした。(雑誌論文4番目)(2)VDECを通し,Λ形トランジスタのIC化を行った。 3.(1)時系列パターン認織のためのニューラルネットワークを提案し,その構造や原理を明らかにした。(論文投稿中)
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 関根 好文: "PSPの膜電位依存性を導入した非同期カオスニューロンモデル"電子情報通信学会論文誌(A). vol.J82-A,no.9. 1489-1491 (1999)
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[Publications] 染谷 和孝: "軸索のハードウェアモデル"電子情報通信学会論文誌(C-II). vol.J82-C-II,no.12. 655-661 (1999)
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[Publications] 染谷 和孝: "軸索のカオス伝達特性"電子情報通信学会論文誌(D-II). (採録決定). (2000)
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[Publications] 佐伯 勝敏: "パルス形ハードウェアバーストニューロンモデル"電子情報通信学会論文誌(C). (採録決定). (2000)
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[Publications] 関根 好文: "パルス形ハードウェアニューロンモデル"サイエンス社. 7 (1999)
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[Publications] 関根 好文: "非線形電子回路の解析技術とその応用"社団法人電気学会. 58 (1999)