2000 Fiscal Year Annual Research Report
任意の形状寸法を持つ物体の効果的な励振及び電波放射の効率化に関する研究
Project/Area Number |
11650357
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Research Institution | KANAZAWA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
水澤 丕雄 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20199996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 善久 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30139745)
野口 啓介 金沢工業大学, 工学部, 講師 (10278103)
別段 信一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10298317)
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Keywords | 移動通信 / 携帯電話 / 励振素子 / アンテナ / きょう体 |
Research Abstract |
携帯電話などの携帯端末に設けるアンテナの方式とその設置方法について検討し,端末の筐体に流れる電流の解析および流れる電流を制御し放射特性を改善する方法について研究した.取り扱ったアンテナの方式は,モノポールアンテナ,メアンダラインアンテナ,小形板状アンテナおよびパッチアンテナであり,筐体に流れる電流の解析についてはモノポールアンテナを設けた場合について重点的に行った.メアンダラインアンテナでは,筐体に設けた場合の広帯域化について研究し,小形板状アンテナについては,アンテナそのものの広帯域化について研究した.パッチアンテナについては筐体に設けた場合について,垂直,水平両偏波の放射特性と,インピーダンス特性について解析した. 筐体に流れる電流の解析については,アンテナと筐体上に流れる電流が,数値的にどの程度流れ,その振幅と位相についてモーメント法を用いて解析し,その電流が与える放射特性への影響について考察した.また,携帯端末の放射特性での問題点を,筐体に流れる電流との関係から明らかにし,問題の改善方法として筐体電流制御素子を設け,その効果について研究した.結果として,電流制御素子を設けることにより,筐体上に流れる電流の制御がある程度可能となり,電流制御素子が無い場合に比べて,天頂方向への不要な放射を抑圧し,基地局方向への放射の利得を4.5dB増加することができた. これらの研究成果は,別途提出する研究成果報告書としてまとめ,4月に提出する予定である.
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[Publications] 諸谷徹郎,水澤丕雄,野口啓介,別段信一,片木孝至: "偏波ダイバーシチ用パッチアンテナの小形化"平成12年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集. C-34. 176 (2000)
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[Publications] 志知正朗,野口啓介,水澤丕雄,別段信一,片木孝至: "携帯端末における筐体電流制御素子の効果"平成12年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集. C-47. 189 (2000)
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[Publications] 中村明弘,野口啓介,水澤丕雄,別段信一,片木孝至: "小形板状アンテナのスリット幅比に対する特性解析"平成12年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集. C-48. 190 (2000)
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[Publications] K.Noguchi,M.Mizusawa,and S.Betsudan: "Broadbanding of a Plate Antenna with Slits"Digest of IEEE Antennas and Propagation Society International Symposium 2000. 3. 1662-1665 (2000)