1999 Fiscal Year Annual Research Report
InAs系ヘテロ接合によるスピンエレクトロニクスデバイスの開発
Project/Area Number |
11650361
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐々 誠彦 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (50278561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 正崇 大阪工業大学, 工学部, 教授 (20029325)
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Keywords | SPIN・FET / InAs / AlGaSb / Rashba効果 / spin・splitting |
Research Abstract |
InAs/AlGaSbヘテロ構造のスピン軌道相互作用の大きさを評価するために、磁気抵抗効果の振動(シュブニコフドハース振動)のビートパターンから、その相互作用のパラメータαの値を評価した。評価に使用した試料の構造は、15nmのInAsチャネル層の上に表面層として、AlGaSb(15nm)/GaSb(10nm)を成長したものを使用した。高い移動度を得るために、AlSbバッファを1.5μm成長し、4.2Kでの移動度と二次元電子ガスの濃度は、300,000cm^2/Vsと8.3x10^<11>cm^<-2>であった。4.2Kでの磁気抵抗にも明瞭なビートパターンが表れ、それぞれの振動周期から零磁場でのスピン分離の大きさは4meV程度で、対応するαの値は1x10^<-11>eVmであることがわかった。 スピン軌道相互作用のパラメータαの値が、二次元電子の進行方向に垂直な電界の大きさに依存することを考慮し、界面に生じる電界強度が電子濃度に比例することを考え、二次元電子濃度の異なる試料を作製し、同様の評価を行った。電子濃度が1.1x10^<12>cm^<-2>の試料では、電子濃度に比例してαの値が増加しており、αの値が界面電界の強度に応じて変化することがわかった。このことは、電界効果形の素子でαの値が制御できることを示すもので、SPIN-FETの実現に、この材料系が有望であることを示している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Sasa,Y.Tsujie,M.Yano,and M.Inoue: "Growth and Characterization of InAs/AlInSb type-II superlattices for midinfrared applications"Inst.Phys.Conf.Ser.. No.162. 99-104 (1999)
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[Publications] T.Maemoto,M.Inoue,S.Sasa,M.Ichiu,K.Anziki,and K.Nakayama: "Quasi-one-dimensional electron transport in InAs mesoscopic devices"Microelectronic Engineering. Vol.47. 159-161 (1999)
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[Publications] S.Sasa,K.Anjiki,and M.Inoue: "Electron transport in a large spin-splitting 2DEG in InAs/AlGaSb"Physica E. Vol.272. 149-152 (1999)
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[Publications] T.Maemoto,M.Ichiu,A.Ohya,S.Sasa,and M.Inoue: "Magnetotransport in InAs/AlGaSb quantum wires with a weak periodic potential"Physica E. Vol.272. 110-113 (1999)