2000 Fiscal Year Annual Research Report
ミリ波帯における高誘電率準球状共振器の共振特性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
11650368
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Research Institution | Utsunomiya Univerity |
Principal Investigator |
苫米地 義郎 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (00008062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 真理 宇都宮大学, 教育学部, 講師 (90282376)
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Keywords | ミリ波帯 / 高誘電率準球状共振器 / ウィスパリングギャラリーモード / 共振特性 / 無負荷Q特性 / 整合点 |
Research Abstract |
本研究はポイントマッチング法により高誘電率準球状共振器の共振特性や無負荷Q特性を精度良く求めようとするものである.そこで今年度は昨年度の研究成果を踏まえ引き続き本研究課題に取り組んだ.昨年の研究成果においては,共振器の境界上に数点の電磁界整合点を与えることにより,固有値方程式を誘導した.さらにこの固有値方程式を数値的に解析し,共振周波数及び無負荷Q値を一部明らかにした.しかしながら昨年の研究においては,緯度方向の角度を等分割して整合点を定めているため固有値の収斂性が悪いことが分かった.そこで今年度,本研究代表者はこの収斂性の改善を目指して,整合点の取り方について誠心誠意検討を行った.共振器内外の電磁界表示式は波動方程式の球座標展開で与えられるため,その緯度方向変化はルジャンドル陪関数によって支配される.そこで解析すべきウィスパリングギャラリーモードの共振次数mと整合点の数Nによって表わされるルジャンドル陪関数を用いた次の方程式の解を整合点の分点座標とした.すなわち P^m_<m+2N-1>(COSθ)=0 である. この方程式とウィスパリングギャラリーモードの電磁界成分の対称性をも考慮することにより,本研究代表者は今年度収斂性の優れた固有値の算出に成功した. また実験的には,本科学研究費で購入したシンセサイズドCWジェネレーターを用いて,高誘電率を持ちしかも損失の少ないアルミナから構成される準球状共振器の共振特性及び無負荷Q特性を本研究分担者の協力を得て明らかにしつつある.これら理論及び実験両面からの研究成果は2001年7月,大阪において開催される国際学会PIERS2001で発表されることが決定している.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 苫米地義郎: "点整合法を用いたウィスパリングギャラリモード円板共振器の共振特性解析"電子情報通信学会技術報告. MW2000. 41-46 (2000)
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[Publications] 苫米地義郎: "誘電体円板中のウィスパリングギャラリーモード共振特性の解析"電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会講演論文集. 107 (2000)
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[Publications] 苫米地義郎: "点整合法による誘電体円板共振器の高精度共振特性解析"宇都宮大学教育学部紀要. 51. 7-16 (2001)
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[Publications] Y.TOMABECHI: "Application of a Point Matching Method to Resonance Characteristics of Quasi-TE Whispering Gallery Modes"Proceedings of Progress In Electeromagnetics Research Symposium. PIERS2001(印刷中). (2001)