1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650369
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
加藤 茂夫 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00143529)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 まどか 宇都宮大学, 工学部, 助手
|
Keywords | 超高品質画像 / ディジタルミュージアム / 画像符号化 / 可逆符号化 / 可変長符号を用いた部分復号 / スケーラブル符号化 / 双方向復号可能符号 |
Research Abstract |
本研究では、医用画像やディジタルミュージアムなど超高品質が要求される画像情報アプリケーションシステムにおいて要求される機能を明らかにし、それら要求条件を満足する超高品質画像情報伝送システムの構築を目的とした研究を行っている。 本研究代表者らは、これまでの一連の研究において、超高精細画像システムが要求する機能を(1)可逆性、(2)段階的表示性、(3)部分復号可能性の3点に整理統合している。本研究の第一年度である本年度は、これらの個々の点に着目し、それらを満足する方式を新たに開発し、シミュレーションを行った。また、同時に、(3)を満たすために開発した符号は、容易に、双方向復号可能な構成をとれることを明らかにし、符号効率の劣化なしに伝送誤りに対して耐性を持たせることが可能であることを明らかにした。以上の検討結果を基に、本研究が目的としている超高品質画像情報伝送システムの基本となる部分を確立した。以下、本年度の具体的な研究成果について下記に述べる。 1.符号化モデル部:本研究代表者らは、これまでに、超高精細画像はオフィスドキュメントやWWWなどで通常取り扱われている画像とは情報理論的にも異なった性質を持っていることを明らかにしている。このような画像に対しては、従来の自然画像に対して適用されている可逆符号化方式をそのまま適用することはできない。そこでまず超高精細画像特有の性質に基づいた符号化方式として、ウェーブレット変換を用いた可逆符号化方式を開発した。この方式は、低次の変換係数から順次伝送することにより、解像度スケーラブルな伝送も可能となり、超高品質画像情報伝送システムの符号化モデル部として適しているものとして採用することとした。 2.エントロピー符号化部:本研究で対象としている画像は、画素数4000×4000以上の画像であるため、ディスプレイへの全景画像表示は困難である。このために、エントロピー符号化部では、符号化データの一部のみを復号することによって所望の場所の画像が再生できるようなROI(Region Of Interest)復号機能が必須である。このような符号として修正ゴローム-ライス符号構成を提案し、さらに、この符号は、容易に双方向復号可能な構成をとれることを明らかにし、これに基づいたP-RGR符号を開発した。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] Madoka Hasegawa, Shigeo Kato, Yoshifumi Yamada: "Lossless and Scalable Coding Scheme of Super High Definition Images"Proceedings of 1999 Picture Coding Symposium. 0-1. 127-131 (1999)
-
[Publications] Shigeo Kato, Muling Guo, Takafumi Oka: "Entropy Coding Scheme for Multi-Level Source Based on Binary Arithmetic Coding"The Journal of the IIEEJ. 28,3. 264-269 (1999)
-
[Publications] Tomokazu Onuki, Muling Guo, Shigeo Kato: "On Selection of Prediction Function for Block Adaptive Coding"Proceedings of International Technical Conference on Circuits/Systems,Computers and Communications. 603-606 (1999)
-
[Publications] Susumu Nishida, Madoka Hasegawa,Shigeo Kato: "Entropy Coding Method for Still Images by Variable/Fixed Length Golomb-Rice Code"Proceedings of International Technical Conference on Circuits/Systems,Computers and Communications. 611-614 (1999)
-
[Publications] Muling Guo, Shigeo Kato and Juichi Miyamichi: "A Resolution Conversion Method for Dithered Images"Proceedings of International Technical Conference on Circuits/Systems,Computers and Communications. 743-746 (1999)
-
[Publications] Muling Guo, Shigeo Kato, Juichi Miyamichi: "On Adaptive Wavelet Transform for Unified Progressive Coding"Proceedings of IEEE ICIP'99. II・26AP2.4,. 269-273 (1999)
-
[Publications] Muling Guo, Shigeo Kato: "Reversible Golomb-Rice Code for Efficient and Robust Coding"International Workshop on Very Low Bitrate Video Coding. 6-3. 172-175 (1999)
-
[Publications] Muling Guo, Madoka Hasegawa, Shigeo Kato, Juichi Miyamichi: "A Shrinking Method for Dithered Images"The Journal of the IIEEJ. 28・6. 712-719 (1999)