1999 Fiscal Year Annual Research Report
軟入出力復号と誤り訂正符号構成の最適化に関する研究
Project/Area Number |
11650374
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山口 和彦 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (60220258)
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Keywords | 誤り訂正符号 / 軟入力軟出力復号 / 繰り返し復号 / ターボ符号 / ターボ復号 / 連接符号 / ビタビ復号 / 最大事後確率復号 |
Research Abstract |
軟入力軟出力復号は、直列連接符号の内符号の復号や、ターボ復号の構成要素として重要な技術である。高度な情報通信技術の進展に伴い、軟出力復号を用いる誤り訂正方式も実用の段階になった。こうした時代の要求に応えるため、本研究は、実用に適した新しい軟入力軟出力復号法の構築とそれに適する符号構成を目指している。 軟出力(信頼度情報)は各情報ビットの事後確率に他ならないから、最大事後確率復号(Maximum A Posteriori 復号:MAP復号)を行うことで得ることができる。MAP復号を具体的に行う方法にBahlらにより提案された符号のトレリスを用いて計算を行うBCJRアルゴリズムがある。このアルゴリズムは、復号過程で多くのデータを保存しなければならないため、実用上の制約が大きい。このため確率計算を簡略にした軟出力ビタビ復号の良く知られたものにHagenauerのアルゴリズムとBattaiのアルゴリズムがある(以下 Hagenauer-SOVA,Battai-SOVAと呼ぶ)。これまで、Hagenauer-SOVAはBattai-SOVAに比べて計算が簡略であるが、ターボ復号性能や軟出力値においてBattai-SOVAが優れていることが知られている。また、Battai-SOVAは漸近的にはMax-Log-MAPと同等の性能を有することが明らかにされている。しかしこうした議論はパスメモリ(ウインドウ)サイズを大きくとった実用の状況とはかけ離れた状況での性能比較に過ぎない。 本研究では、実用に適した新しい軟入力軟出力復号法を構築するため、本年度は主にこの2つのSOVAを実用な形で実装し比較検討した。その結果、現在実用的な実現方法を元に考えると両者の性能の差は小さいという結果が得られている。あわせてより適切な符号設計を考えるため、ターボ符号の諸構成についても検証を進めている。
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Research Products
(1 results)