1999 Fiscal Year Annual Research Report
モーバイル環境におけるマルチメディアアドホックネットワークに関する研究
Project/Area Number |
11650376
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
渡辺 尚 静岡大学, 情報学部, 助教授 (90201201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 忠則 静岡大学, 情報学部, 教授 (80252162)
佐藤 文明 静岡大学, 情報学部, 助教授 (40273164)
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Keywords | アドホックネットワーク / 多元接続プロトコル / モバイルコンピューティング / 無線通信 |
Research Abstract |
本研究の目的は、モーバイル環境において携帯端末や処理装置が集合して構成するアドホックネットワーク上で、即時系通信、待時系通信、緊急事通信を統合して伝送可能な無線マルチメディアデータ伝送方式を開発することである。本年度は、以下を遂行した。 (1)分散型無線多重アクセスによるマルチメディアアドホックネットワーク方式の検討 アドホックネットワークでは集中局を仮定できないため、分散型の無線多重アクセス方式を設計している。が従来から開発している分散型多元接続プロトコルDMMA(Distributed Multimedia Multiple Access)は、端末の動的出入りを前提に即時系と待時系を収容できる方式である。しかし、この方式は隠れ端末問題に対処出来ない等の問題点が存在する。本年度は、DMMAの即時系の網加入までの遅延を削減する改良およびIEEE802.11を元にした隠れ端末問題を軽減する改良を行った。前者は、緊急時系のトラフィックを収容出きる可能性がある。しかし、緊急トラフィックにより確実にスロットを割り当てるために、フレームに緊急情報用スロットを設ける方式を現在検討中である。電子情報通信学会全国大会にて発表予定である。 (2)蓄積・中継機能を持つマルチメディアアドホックネットワーク方式の検討 IEEE802.11、PR-Net等の文献調査を行い、アドホックネットワーク上の中規模端末や車載計算機などに蓄積・中継機能を持たせて、情報の共有化、時間平滑化、負荷分散を行う方式の設計を行っている。特にキャッシュを動的に移動させるRORP(Replicated Object Relocation Protocol)およびその改良であるMCP(Mobile Cache Protocol)を中心として開発した。この成果は電子情報通信学会論文誌および国際会議(ICDCS;International Conference on Distributed Computing Systems)にて発表予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 桑野晃臣,深川周和,渡辺尚: "分散制御型多重アクセス方式・DMMAの改良について"電気情報通信学会総合全国大会資料集B-5-251. (未定). (2000)
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[Publications] T.WATANABE,A.MORI,Y.YAMAMOTO: "Mobil Cache Protocol :A Dynamic Object Relocation Protocol for Wide Area Networks"Proc.of lnternational Conference on Distributed Computing Systems(ICDCS2000). (未定). (2000)
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[Publications] 渡辺尚,森章文,山本幸寿: "分散オブジェクト指向システムにおける動的複製配置プロトコル"電子情報通信学会論文誌. (未定). (2000)
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[Publications] 深川周和,渡辺尚: "分散制御型無線多重アクセス方式DMMA"電気関係学会東海支部連合大会579. (1999)