2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650385
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鎌田 清一郎 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (00204602)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 喜規 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (00214338)
迫江 博昭 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (30215701)
|
Keywords | 空間充填走査 / ペアノ曲線 / 面像符号化 / 画像表示 / 画像処理 / 画像検索 / 画像表現 |
Research Abstract |
次世代のMPEG7などに代表される画像圧縮技術では,単なる圧縮のみの手法ではなく,画像の検索、内容抽出なども効率よく行うことができる技術が求められている.本研究では,空間充填曲線を利用してこのような画像検索に向いた新たな画像圧縮技術の開発を目的とする.本年度に行った研究成果は次の通りである.(1)まず,画像上の複数の特徴的領域(例えば,平坦な領域)を充填しながら連続的に走査するような新たな空間充填走査方式の符号化効率の向上を実現した.本手法は,画像からMinimum Spanning Tree(最小全域木)に基づく任意形状分割木を作成し,この任意形状分割木を用いて複数の領域をそれぞれ充填しながら連続的に走査するアルゴリズムである.この走査情報を最小全域木の枝刈りによって効率よく削減する方法を開発した。実際の画像を使った圧縮実験では,SN比において,約20分の1の圧縮率で0.5〜1.0dBの向上が見られた.(2)次に,カラー画像を対象として,色空間を含めた空間充填走査による画像圧縮手法の圧縮効率と処理速度との関係を,従来手法と比較して明らかにした.JPEGとの比較実験を行い,国際標準カラー画像によっては,本手法が優れたり,あるいはやや劣ったりするが,視覚的にはほぼ近い画質であった.しかし,本手法の圧縮処理にかかる時間は,JPEGよりも約20倍かかることがわかった.計算量削減は今後の課題である.
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 坂東幸浩,鎌田清一郎: "適応的空間充填走査に基づく非可逆画像圧縮法"信学技報. IE99-156. 55-62 (2000)
-
[Publications] 鎌田清一郎: "空間充填曲線と画像圧縮"第2回複合メディア情報環境下での仮想実空間の研究に関するシンポジウム. 1 (2000)
-
[Publications] Yukihiro Bandoh and Sei-ichiro kamata: "An Address Generator for an N-Dimensional Pseudo-Hilbert Scan in a Hyper-rectangular Parallelepiped Region"Proc.of 2000 IEEE Int.Conf.on Image Processing. 1. 737-740 (2000)
-
[Publications] Sei-ichiro Kamata and Yusuke Hayashi: "Region-based scanning for image compression"Proc.of 2000 IEEE Int.Conf.on Image Processing. 2. 895-898 (2000)
-
[Publications] 坂東幸浩,鎌田清一郎: "N次元空間における一般化ヒルベルト走査の一計算法"電子情報通信学会論文誌(A). J83-A・12. 1368-1381 (2000)