1999 Fiscal Year Annual Research Report
カオス的時変パラメータを含むカオス自励振動系の研究
Project/Area Number |
11650391
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 真作 日本工業大学, 工学部, 教授 (00051269)
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Keywords | カオス / パラメータ励振 / 結合系 / スペクトル / 確率密度分布 |
Research Abstract |
カオス発生回路の回路パラメータを時間的に変化させた場合,すなわちパラメータ励振した場合,もしこのパラメータがカオスの発生に本質的な役割を果たすものであれば,カオスの発生機構が時間的に変化するために元のカオス発生回路で発生するカオスよりも複雑な様相を示すことは容易に推測できる。またパラメータの時間変化がカオス的であれば,さらに複雑なカオスが発生することが予想される。本研究では2つのカオス発振器の出力でもって互いに他の発振器のカオス発生機構に関係するパラメータを変化させた場合,すなわち相互たすきがけ結合した場合に発生するカオスについて研究したもので,単一の発振器よりもきわめて複雑なカオスが発生することがわかった。2つの発振器の出力の組み合せによっては,その確率密度分布や周波数スペクトルには従来のカオス発振器には見られなかったような性質を示すことがわかった。
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[Publications] Y. Itou, Y. Miyano and S. Mori: "Mutual Cross Coupled Two Chaos Oscillators"1999 International Symposium on Nonlinear Theory and its Applications. 2. 799-802 (1999)
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[Publications] 伊藤悠紀,森真作: "2つのカオス発振回路の相互たすきがけ結合"電子情報通信学会 非線形問題研究会(NLP). 99. 41-48 (2000)
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[Publications] 森生一郎,伊藤悠紀,宮野善弘,森真作: "一方向にリング結合された3つのカオス発振器"電子情報通信学会 非線形問題研究会(NLP). 99. NLP99-158 (2000)
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[Publications] 高橋修一,伊藤悠紀,宮野善弘,森真作: "抵抗がパラメータ励振されたカオス発振回路"電子情報通信学会 非線形問題研究会(NLP). 99. NLP99-159 (2000)