1999 Fiscal Year Annual Research Report
優先メディアを含むマルチキャスト通信に適したATMスイッチに関する研究
Project/Area Number |
11650394
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
笹瀬 巌 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00187139)
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Keywords | マルチキャスト / 通信品質要求 / 優先クラス / セル棄却率 / 平均遅延 |
Research Abstract |
現在、さまざまなメディアから発生する通信品質の要求が異なる多種のトラヒックを、同一のネットワーク上で取り扱うことのできる通信網の構築が求められている。その要求に応えるために通信品質に応じたスイッチング制御を行う必要があるが、従来の呼種を考慮したノックアウトスイッチは、通信品質サービスの要求が異なる複数の種類のセルが混在する場合の特性解析がなされていない。そこで本研究では、セル棄却率に対して相対的な優先度が存在する場合に、複数の通信品質サービスを行った場合、セル棄却率に対する要求が異なる複数の優先クラスのセルの要求に応じたセル棄却率を得ることができるバッチャ網を用いたノックアウトATMスイッチの特性解析を行った。解析モデルはN個のモジュールより構成され、各モジュールはフィルタ、バッチャ網、シフタ、出力バッファによって構成される。モジュール内のバッチャ網を用いたスイッチングによって棄却に対する優先度の高い順に処理を行うことで、優先度の高い順にセル棄却率特性を得ることが確認できた。第2に、マルチキャストトラヒック下におけるセル棄却率特性の改善を図るため、従来のクロスバースイッチから集線網を取り除き、ルーチングクロスバーの全出線を共有バッファに接続する構成のクロスバーATMスイッチを提案した。提案モデルについてコピー要求数が変化した場合のセル棄却率特性と、要求されたセル棄却率に対して必要なバッファサイズについて特性評価を行い、その有効性を確認することができた。第3に、多段ステージ共有バッファ型マルチキャストATMスイッチを提案した。到着セルの持つコピー要求数が幾何分布に従うと仮定した時の均一トラヒックに対して、計算機シミュレーションにより、提案モデルのシステム遅延およびセル棄却率特性の評価を行い、提案モデルの有効性を示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 西野 嘉之: "2種類の優先権を考慮したバッチャ網によるノックアウトパクトスイッチ"電子情報通信学会論文誌. Vol J82-B No,2. 225-235 (1999)
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[Publications] 檜山 聡: "多段ステージ共有バッファ型マルチキャストATMスイッチ"電子情報通信学会論文誌. Vol J82-B No,5. 939-950 (1999)
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[Publications] 西野 嘉之: "複数の優先クラスを考慮したバッチャ網によるノックアウトATMスイッチ"電子情報通信学会論文誌. Vol J82-B No,11. 2085-2095 (1999)
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[Publications] Makoto Sakuta: "Performance evaluation of the crossbar ATM switch for multicast traffic"Proceeding of International Telecommunication Conference 1999. Vol.2. 96-100 (1999)
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[Publications] Kinji Sakamoto: "A large scalable knockout dilated banyar multicast ATM switch"Proceeding of Global Telecommunication Conference 1999. Vol.2. 1418-1422 (1999)
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[Publications] Yoshiyuki Nishino: "Shared concentlation output queveing switch for multiple classes"Proceeding of Asia-Pacific Symposium on Information and Telecommunication Technologies 1999. Vol.1. 182-186 (1999)