2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650396
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Research Institution | Science University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊丹 誠 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (70212983)
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Keywords | OFDM / SFN / 移動受信 / ダイバーシティ / 伝送路推定 / DQPSK / パイロットシンボル / ニュートン法 |
Research Abstract |
OFDMの移動受信特性の向上のための方式について昨年度に引き続き検討を行った。特に本年度はSFN方式、高速伝送路推定方式、ダイバーシティ受信方式について検討をおこなった。SFN方式では、放送波を中継する従来のSFNの方式では、大きな遅延時間を持つマルチパスが生じる問題について、中継局でシンボルを遅延させて送信するSFN方式の提案をおこなった。特性の検討の結果、従来方式よりも大幅なサービスエリアの拡大が可能であることが示された。さらに、シンボルを遅延させることによってマルチパスによる大きなディップの生じる割合が減少し、移動受信特性をさらに向上できることがわかった。また、DQPSKを適用した方式の検討も行い良好な特性が得られることが確認された。SFN下での移動受信時には、良好な受信特性を得るための高速伝送路推定が必須となるため、我々は従来より検討されていた方式のハードウェアを大幅に簡略化し同等の性能が得られる伝送路推定方式の検討を行った。検討の結果ニュートン法を工夫することによって大幅なハードウェアの削減と、従来と同等の特性を実現することができた。同様に、従来よりハードウェア量の問題があげられていたOFDMダイバーシティ受信機についてもハードウェアの簡略化を検討し、単一アンテナとほぼ同等のハードウェア規模でダイバーシティ効果の得られる方式を実現した。 以上が本年度の研究実績であり、これらの検討はOFDMの移動受信システムの実現に対して有効な指針となることが期待される。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] T.Seki,M.Itami,H.Ohta,K.Itoh: "A Study on SFN System Transmitting Signals on Different Symbol Timing"Proc.of APSBC 2000. 1. 231-235 (2000)
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[Publications] 関,伊丹,太田,伊藤: "中継局における付加遅延插入によるSFN実現方式の検討"映像情報メディア学会誌. 54・11. 1576-1583 (2000)
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[Publications] M.Fujii,M.Itami,K.Itoh: "The Performance of Frequency-Division CDMA Systems for channels with Frequency Selective Fading"IEICE Trans.on Fundamentals. E83-A,11. 2093-2101 (2000)
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[Publications] T.Seki,M.Itami,H.Ohta,A.Tsuznku,K.Itoh: "A Realization of High Precision Synchronization of OFDM Systems"Proc.of ISITA 2000. 2. 765-768 (2000)
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[Publications] 関,伊丹,太田,伊藤: "OFDMシステムへの周波数ダイバーシティの適用"電子情報通信学会論文誌. J83-B,10. 1381-1393 (2000)
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[Publications] T.Seki,M.Itami,H.Ohta,K.Itoh: "A Study of OFDM applying Frequency Diversity"Proc.of PIMRC 2000. 2. 1385-1389 (2000)
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[Publications] 伊丹誠: "OFDM変調技術"トリケップス. 158 (2000)