1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650412
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
石川 勉 拓殖大学, 工学部, 教授 (10281370)
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Keywords | 推論メカニズム / 概念ベース / 述語論理 / 常識推論 / 類似性判別 / 自由対話システム |
Research Abstract |
知識が不完全でもその不完全性に応じた概略的な解答を提示するシステムの実現をめざし、知識の欠落を許容する推論メカニズムおよびその推論に用いる言葉(単語)の意味の類似性判別を行う大規模概念ベースについて研究した。以下に研究成果を示す。 1.概念ベースに関する研究 4万語規模の基本概念ベース、25万語規模の拡張概念ベース、新語や造語に対処するための漢字概念ベース、同義語辞書よりなる階層型大規模概念ベースの構築を進め、その第一バージョンを完成させた。本概念ベースは、コンピュータシステムにおける記憶階層の概念を利用し、大規模性と検索時の高速性を両立させている(情報処理学会全国大会発表1件)。 また、概念ベ-ス単体での応用として新聞記事、電子メールなどを対象とした文書検索法について研究し、前者については新たな特徴ベクトル構成法を考案し、後者についてはパソコンのメールシステムと連携して動作する実験システムを作成した。また、"AやBのC"、"AのBやCのD"といった並列構造文解析法について研究し、A〜Dの単語の意味の類似性を利用した新たな解析法を考案した(情報処理学会全国大会発表1件)。 2.知識の欠落に対処できる推論技術の研究 不足知識を類似の知識で代替させ概略的な解を得る推論メカニズムを考案し、小規模な実験システムによりその動作を確認した(国際会議AISTA2000で発表)。本推論法は、上記概念ベースを利用して類似知識を自動的に検出し、述語論理における導出原理に基づいて動作する。また、この推論法の応用として自由対話システムの開発に着手し、テンプレート照合を基本とする対話文の識別分類法について考案した(情報処理学会全国大会発表1件)。
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Research Products
(1 results)