2000 Fiscal Year Annual Research Report
パルス伝達型細胞モデルの教師あり学習則に関する研究
Project/Area Number |
11650422
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩田 彰 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10093098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒柳 奨 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (10283475)
松尾 啓志 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (00219396)
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Keywords | ニューラルネットワーク / パルスニューロンモデル / 時系列情報処理 / 教師あり学習 / 教師なし学習 / 音源定位 / 音源認識 |
Research Abstract |
我々はパルスを伝達情報として用いるニューロンモデル(パルスニューロンモデル:PNM)を用いて生理学上の知見に基づいた聴覚情報伝達経路モデルを構築することで両耳入力信号間の時間差と音圧差というふたつの特徴量を抽出、音源の方向を推定するネットワークモデルを提案している。しかし、現在の所のPNMにはパラメータの自動設定機能が実装されていないため、この点がPNMを用いた実用規模のネットワークを構築する上での問題点となっている。我々は最近の研究においてPNMのための教師あり学習則を提案し、簡単な線形分離問題においてこの学習則が動作することを確認した。そこで、本年度の研究においては、このPNMのための教師あり学習則を実際の音源定位および音源認識問題に適用することで学習則の性能を評価した。今回、音源の方向を推定するネットワークの一部である入力信号間時間差を検出するモジュールを、音源認識ネットワークの前処理聞こうとして適用することで、複数の音が存在する場合でも、ある特定の方向の音のみを特異的に認識するシステムを構築することができた。また、これら情報処理システムの前処理機構としても使用が可能であるパルスニューロンを用いた教師無し学習ネットワークに関しても提案を行い、実環境における音信号を取り扱う場合に効率よく情報を圧縮することが可能であることを検証した。さらにパルスニューロンモデルを効率よく論理回路としてハードウェア実装する手法に関しても提案した。これら成果については電子情報通信学会NC研究会(平成13年3月)および国際会議IJCNN2000(平成12年7月)において発表された。
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[Publications] Susumu Kuroyanagi: "An Unsupervised Learning Rule for the Pulsed Neuron Model : The Vector Quantization of the Auditory Temporal Signals"International Joint Conference or Neural Networks. 3. 285-290 (2000)
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[Publications] 中尾裕之: "パルスニューラルネットワークによる音源の方向情報を用いた音像抽出モデル"電子情報通信学会NC研究会技術報告. NC2000-108. 39-46 (2001)
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[Publications] 田中愛久: "FPGAのためのニューラルネットワークのハードウェア化手法"電子情報通信学会NC研究会技術研究報告. NC2000-179. 175-182 (2001)