1999 Fiscal Year Annual Research Report
生体内酵素反応解析用光ファイバセンサシステムの開発とその発癌機構解明への応用
Project/Area Number |
11650431
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐々木 一正 北海道工業大学, 工学部, 教授 (00002006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
数坂 昭夫 北海道, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (00002113)
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Keywords | 光ファイバセンサ / チトクロムP450 / 発ガン酵素 / 蛍光分折法 / 発ガン機構 |
Research Abstract |
代謝酵素cytochromeP450は発癌のイニシエーション過程と密接に関連する分子種(CYP1A1など)があることが知られているが、発癌機構での機作はあまりよく解明されていない。そこで、本研究では、光ファイバセンサを用いて生体内での酵素反応をin vivoで検知・解析できるセンシング技術の開発及び装置の試作を行い、発癌機構の解明に応用しようとするのが目的である。 本研究は平成11年度〜12年度の2年間にわたる研究であり、11年度は主にCYP1A1をターゲットとした装置の開発を行い、試作装置の性能を実験的に評価した。光ファイバセンサには注射針内部に2本の細径なプラスチック光ファイバを内蔵させて作成した。このセンサを生体の必要部位に挿入して使用する。2本の光ファイバのうち1本からレーザー光を入射させ、他方の光ファイバにより蛍光を検出する。評価実験では、誘導剤を投与したラットの肝臓を用い、活性化した酵素に試験薬を接触させたときに発生する蛍光を計測して酵素の動態を検知できることを利用して装置の感度、直線性、安定性、再現性、応答速度などを評価した。評価実験の結果、従来の蛍光測定装置に比較し格段に広いレンジで優れた直線性が得られた。また実時間応答性、安定性にも優れており、発癌機構研究に要求されると思われる仕様をほぼ満たしていることが確認できた。次年度は、このシステムを用いて発癌機構の解明に関する研究を進める計画である。
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Research Products
(1 results)