1999 Fiscal Year Annual Research Report
廃FRPから回収した繊維材料のコンクリート補強材としての有効利用に関する研究
Project/Area Number |
11650471
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
笠井 哲郎 東海大学, 工学部, 助教授 (20266373)
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Keywords | 廃棄物 / 廃FRP / 再利用 / 繊維補強モルタル / 曲げ強度 / 曲げ靭性 / アルカリ劣化 / 高炉スラグ微粉末 |
Research Abstract |
廃FRPをモルタル・コンクリート用材料として有効利用することを目的に、廃FRPの処理において、気流粉砕機によりFRPをマトリックス部分と繊維部分に分離し、回収したガラス繊維に関し、モルタル用繊維補強材としての再利用の可能性について検討した。廃FRPから回収したガラス繊維を用いた短繊維補強モルタルは、繊維混入率の増加に伴い曲げ強度および曲げ破壊時のたわみ量(曲げ靭性)とも向上した。なお、廃FRPから回収される繊維の殆どがEガラスであるため、モルタル中の強アルカリ性により材齢とともにガラス繊維がアルカリ劣化していくことが考えられる。そこで長期材齢に伴うガラス繊維のアルカリ劣化については、セメントを高炉スラグ微粉末で30〜50%程度置換することで繊維の劣化が抑えられ、長期材齢の曲げ強度を向上できた。モルタルの練混ぜ方法に関しては、通常の方法では繊維がダマ状に凝集し均一に分散しないが、オムニミキサを用い分割混練法を行うことで、繊維混入率5%程度まで、均一に分散することが出来た。以上の検討により、廃FRPから回収したガラス繊維をモルタルの曲げ特性を向上させうる繊維補強材として有効利用できることが明らかとなった。また、本研究課題と関連させ、廃プラスチックを減容化し破砕処理したものをコンクリート用軽量骨材として適用しする方法についても検討し、軽量骨材として有効利用できることを示した。
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Research Products
(1 results)