2000 Fiscal Year Annual Research Report
塑性率向上を目指した鋼製ラーメンの構造形式に関する研究
Project/Area Number |
11650492
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Research Institution | TOKYO DENDI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
井浦 雅司 東京電機大学, 理工学部, 教授 (50138955)
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Keywords | 鋼製ラーメン / 局部座屈 / 弾塑性挙動 / 塑性率 |
Research Abstract |
本研究の目的は,円形断面橋脚と矩形断面梁より構成される鋼製ラーメンの構造形式を見直すことにより,地震時における鋼製ラーメンの塑性率向上を目指すものである. 円形断面の柱と矩形断面の梁との接合部に注目すると,(1)円形断面柱の直径が矩形断面梁のフランジ幅よりも小さく柱を梁に貫通させたものと,(2)円形断面柱の直径が矩形断面梁のフランジ幅よりも大きく梁を柱に貫通させたものがある. 接合形式(1)では,隅角部のパネル強度は大きくなることから,梁のせん断力を効果的に伝達するはりの補剛形式について注目した.補剛形式は,梁のダイヤフラムから柱に補剛材を取り付けるものであり,ト形とハ形の2つのタイプについて実験を実施した.最終的な崩壊形式は,全て円形断面の柱における局部座屈であった.応力分布の最大値に注目するとト形の補剛形式が優れていることが確認され,何れの補剛形式でも,隅角部近傍における梁の応力は軽減されており,これら補剛材の有効性が認められた. 接合形式(2)では,座屈形式が(a)梁または柱の曲げ座屈,(b)隅角部パネルのせん断座屈,(c)上記の連成座屈,の3パターンに区別できる.ここでは,これら座屈形式を支配するパラメータを提案し,それを基に供試体を作製した.実験では1体だけが,溶接部における亀裂が進展しために,予想と一致しなかったものの,それ以外の供試体は予想した座屈形式が観察され,本パラメータの有効性が確認された.また,変形性能に注目すると,座屈形式(b)が最も優れており,次に座屈形式(c)であった.すなわち,今後の設計においては,隅角部パネルの変形能力に注目した断面構成を考える必要がある.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鈴木,大島,井浦: "円弧ハンチ型ラーメン隅角部に関する実験的研究"土木学会第54回年次学術講演会. 338-339 (1999)
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[Publications] 大島,井浦: "円弧ハンチ付ラーメン隅角部の耐荷力に関する実験的研究"第3回鋼構造物の非線形数値解析と耐震設計への応用に関する論文集. 77-82 (2000)
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[Publications] 大島,井浦: "円形橋脚と矩形梁からなるラーメン構造の実験的研究"土木学会第55回年次学術講演会. I-B210 (2000)
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[Publications] 大島,井浦: "円形橋脚と矩形梁からなるラーメン隅角部の実験的研究"土木学会第56回年次学術講演会. (2001)